2014年01月13日

ゼロ・グラビティ(2013年2位)

 2013年マイベストテンで2位はゼロ・グラビティ

 作品情報 2013年米国映画 監督:アルフォンソ・キュアロン 出演:サンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー 上映時間:91分 評価★★★★★(五段階) 鑑賞場所(TOHOシネマズ六本木)

 映像面で映画史を塗り替える作品になるとすら思える、大傑作。映画ファンなら、3Dでぜひみましょう。できれば、予告編も見ないで、まっさらな状態で行けば、2倍楽しめるはずです。



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 【ストーリー】

 スペースシャトルの船外で、ハッブル望遠鏡の修理を行っていたライアン(サンドラ・ブロック)とマット(ジョージ・クルーニー)。そこへ、ロシアが衛星を破壊して出来た宇宙ゴミの集団が襲いかかり、スペースシャトルは大破してしまう。

 宇宙飛行士になって初めて宇宙で活動するライアンは、宇宙空間に放り出され、パニックに陥る。ベテランのマットは、彼女を落ち着かせながら救助しようとするのだが…

 【感想】

 「トゥモロー・ワールド」で映画ファンを驚かせた長回しを披露したアルフォンソ・キュアロン監督の最新作とあり、ハードルを高くしていったのですが、とにかく度肝を抜かれました。なにしろ登場人物はたった2人。NASAの通信などで声だけは聞こえますが、演技をするのは2人だけ。あとはひたすら宇宙です。

 冒頭の宇宙船外での活動の様子は10分以上も長回しなのですが、実際に宇宙で撮影しているとしか思えないなめらかさ。無重力とはこういう状態で、宇宙は音も聞こえない死の世界ということがよくわかります。SF映画では宇宙での戦闘シーンでなぜか爆音などが聞こえますが、本当の宇宙はそんなことがない、ということがよくわかりました。宇宙からみた地球の景色や、ISS内部は実際の宇宙飛行士から、本物そっくりでこれほどリアルな映画は見たことない、とお墨付きを得たほど。その一方で、あくまでもエンターテインメントということもあり、科学的にありえないところもあえて入れている監督の割り切りもすごい。例えば、水滴が画面に付く場面があります。これは、「トゥモロー・ワールド」でもあったけど、カメラで撮っていますよということをわざと観客に教えているわけです。

 ストーリーも単純なようで奥が深い。表面的には、次から次へと危機が襲いかかるのを、2人の宇宙飛行士が勇気と知恵と強運で乗り切る物語です。それを最新のSFXで、見せまくる。途中、予想もつかない場面転換もあり、脚本も満点。その部分だけみても、90分間一気に見られる波乱万丈の物語で、映画が見世物という基本に戻るとするならば、90分ひたすら楽しめる極上のエンターテインメントです。

 しかも、それだけで終わらない。ライアンが宇宙飛行士になった理由付けがうまくいっており、やけっぱちになっていた彼女が、生きることの意味を見出すというのがとにかくうまい。自分が親になったこともあり、涙が出てきました。また、本編が終わってから、英語版のタイトルである「Gravity」の文字が出てきた時には、全身に鳥肌が立ちました。日本版のタイトルがゼロ・グラビティと英語と対をなしているのも興味深い。

 主演をサンドラ・ブロックという、ハリウッド女優のなかでは、それほどスターオーラがない人を起用したのも成功でした。当初はアンジェリナ・ジョリーやスカーレット・ヨハンソンが予定されていましたが、サンドラのような、ごく普通の人に見える女優でより迫真性を増します。まさか、彼女があの年であんなに色っぽいと思わなかった。その一方で、どこでも同じようなジョージ・クルーニーがいることで、見ている方を安心させてくれます。NASAの通信指令がエド・ハリスというのも、宇宙映画好きならツボにはいるでしょう。

 真面目にとっているくせに、結構、小ネタにあふれているところもよく、緊張の合間に笑いという緩急をよく使っています。ネットでは番外の地球から見たシーンの短編映画が見られますが、映画本編を見たあとに、こちらも鑑賞するのも味わい深い。

 パシフィック・リムがすごい映画だとしたら、この映画は凄まじい映画。この2本をみられた2013年は、SF映画ファンにとって至福の1年だったと言えましょう。

 キュアロン監督のトゥモロー・ワールドも撮影技術の粋を尽くしたSF映画。未見のかたは長回し技術を堪能してください。

 

 キュアロン監督は、世界中の監督がパリを題材にした短編映画を撮ったオムニバス「パリ、ジュテーム」でも長回しを見せています。他の名匠たちと比較しても面白いかも。
posted by 映画好きパパ at 12:41 | Comment(0) | TrackBack(10) | 2013年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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