2014年02月04日

抱きしめたい−真実の物語

 東宝、予告編からみていかにもスイーツで泣かせる死ぬ死ぬ映画と思いきや、笑いを交えながらも、生きていることの素晴らしさをうたいあげた上質な作品でした。

 作品情報 2013年日本映画 監督:塩田明彦 出演:北川景子、錦戸亮、國村隼 上映時間:122分 評価★★★★★(五段階)鑑賞日2月1日 2014年劇場鑑賞13本目

 
 ウェブ予告編はジャニーズはNGなので、北川景子だけしか写っていない…

 【ストーリー】
 北海道・網走でタクシー運転手をしている雅己(錦戸亮)は、車いすの女性つかさ(北川景子)と偶然出会い、恋に落ちる。つかさは高校時代に交通事故に遭い、記憶障害になりながらも、前向きに生きていた。

 しかし、障害を持った女性との恋愛に雅己の父(國村隼)やつかさの母(風吹ジュン)は大反対。多くの障壁を乗り越えて結ばれた二人は、新しい命を授かる。ようやく訪れた幸せな日々。しかし…

 【感想】
 実話をもとにした物語。監督の考え方次第では、韓流映画のように泣きに走らせることもできたでしょう。しかし、さすがは塩田監督。凡百の映画だったら、えんえんと続けるクライマックス部分をばっさり削り、逆に明日への希望をつながせる終わり方にしました。また、BGMを極力少なくした上、悲しい場面では使わないという選択は見事

 かといって、泣けない作品ではありません。幻想的なファーストキスの場面でうるっときて、厳しいリハビリの場面では、今年初めて映画館で泣きました。それぞれの部分は悲しいから泣いたのではなく、ファーストキスの場面では、どんなに厳しいなかでも貫く2人の愛の力と、それを暖かく見守る周囲の優しさに、リハビリ部分も、どんなにつらくても生きることの大切さと、親のありがたさに感動したのです。その姿勢は、映画の最後のシーンともいえる、公園での親子のふれあいにも通じます。子供を持つ親ならだれしも、彼らに共感できるでしょう

 また、2人がどこにでもいる今風の男女であるというのも好感がもてます。錦戸、北川でなく、つかさ、雅己がいたと。たとえば、何でも自分で進める
雅己に切れるつかさや、障害を持つ彼女との結婚に反対する父親にカーとなって口論する雅己の場面は、まさに等身大の人間の姿があらわれていました。また、雅己と父が外で喧嘩しているのに、つかさと雅己の母(角替和枝)が仲良くトランプしているなど、いかにもあるあるという感じ。その一方で、同僚の運転手(上地雄輔)や雅己の元カノ(佐藤めぐみ)をやや戯画的に描いているので、よいバランスになってます

 なんと言ってもすごかったのが北川景子の演技。彼女は決してうまい女優とは思わないけれど、なりきろうという努力、ひたむきさは見ているこちらの心をうちます。リハビリシーンはすっぴんでの体当たりで、「生」の迫力を感じました。錦戸が穏やかな受けの演技だけ、余計に、彼女の迫力は目立ちました。また、國村、風吹といったベテラン陣だけでなく、窪田正孝、斎藤工といった若手陣も、この作品の世界観をうまくかたどっていました。

 また、最後のショットが出会ったころの2人の様子というのも感動的。塩田監督は「月光のささやき」「カナリア」など独特の恋愛観をみせる一方、「黄泉がえり」のような泣かせ映画もとっていました。「どろろ」以来久々の長編となったこの作品ではその両方の良さが現れていますね。メジャーな東宝恋愛映画で、良い意味でこのような作品が見られるとは驚きです

 エンディングロールが終わった後、本物の小柳つかささんの映像が流れます。ぜひともお見逃し無く。

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 原作本です


 北川景子は好きな女優です。世評は高くないのですが、すきだったのが「花のあと」



 「セーラームーン」実写版に出ていたことを誇っているのも共感もてます。



posted by 映画好きパパ at 13:28 | Comment(0) | TrackBack(5) | 2014年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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