2014年02月22日

共喰い

 70年代の古くさい日本映画をそのまま現在撮ったような作品。しかも、原作にない天皇制批判をとってつけたように入れているため、退屈でしかたありませんでした。

 作品情報 2013年日本映画 監督:青山真治 出演: 菅田将暉、光石研、田中裕子 上映時間:102分 評価★(五段階)鑑賞場所川崎市アートセンター 鑑賞日2月12日 2014年劇場鑑賞20本目



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 【ストーリー】
 昭和63年の下関。17歳の遠馬(菅田将暉)は、父・円(光石研)とその愛人、琴子(篠原友希子)と暮らしている。円は、性交渉のときに相手を痛めつける癖があり、遠馬の母、仁子(田中裕子)は家を出て、川沿いの魚屋で一人暮らしをしていた。

 父親を嫌悪していた遠馬だが、幼なじみの恋人・千種(木下美咲)と何度も性交渉をするうちに、自分にも父親の忌まわしい血が流れていることに思い知らされていく。

 【感想】
 以前、若松孝二監督に直接伺ったことがあるのですが、日本映画は半径20メートルのことしか描かないから駄目なんだと。この映画なんかまさに典型で、しかも、昭和63年なんてバブル真っ最中なのに、昭和30年代の農村といっていいような描写だから、社会的な描写も感じません。ただ、日本映画の一部の層にはこうした映画をありがたがる風潮があり、評論家受けが高いのは分かる気はしましたが、個人的には全然駄目でした。

 原作本を読んでいないのだけど、性交渉の際に相手を殴るのって、単なるSMプレーじゃないの? 普段は特段問題ないし、特に遠馬に対して暴力をふるうことなどないのだから。このような性癖は遺伝するか疑問だし、もし、遺伝していたとしても、昭和の終わりだったら、SMとかテレビの深夜番組でも普通に取り上げられたし、遠馬は同好の士とくっつけばいいか、もしくは、千種をうまい具合に調教すればいいのにな、と思いました。

 また、性交渉の様子も、女性陣は上半身裸になっているし、光石研も蚊帳越に性器を見せていますが、R15でだからおとなしい感じ。ハリウッド大作のウルフ・オブ・ウォールストリートがR18になったのを見習ってほしいものです。脚本の荒井晴彦がロマンポルノ出身なこともあり、青山監督もロマンポルノのような演出をしたと述べていますが、ロマンポルノなんてAVで駆逐された前世紀の遺物であり、若い頃にみたおっさん連中が妙にありがっているようにしか思えません。個人的にはちっともそそりませんでした。

 それから、終盤の唐突な天皇制批判も、それまで土着で地を這うように描いていた人が、いきなりぽんと台詞でいうのだから、浮いていることがはなはだしい。たとえば、「太陽を盗んだ男」の冒頭で、天皇制を批判した男がバスジャックして皇居に突っ込む描写と比べると、今作はインテリが頭の中で格好付けでやったとしか思えませんでした。
 
 田中、光石、それに岸部一徳といったベテランはさすがの演技をしていますが、菅田、篠原、木下の若手勢も昭和の香りを漂わしており、特に体当たりの演技を見せた篠原、木下はがんばっていると思います。けれども個人的には、この種の映画は合わないなあとつくづく。


posted by 映画好きパパ at 07:12 | Comment(0) | TrackBack(1) | 2014年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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『共喰い』
Excerpt: □作品オフィシャルサイト 「共喰い」□監督 青山真治 □脚本 荒井晴彦□原作 田中慎弥 □キャスト 菅田将暉、光石 研、田中裕子、木下美咲、篠原友希子■鑑賞日 9月8日(日)■劇場 109CI..
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Tracked: 2014-02-22 08:06