2014年02月26日

はじまりのみち

 「二十四の瞳」「カルメン故郷に帰る」などの名匠、木下恵介監督の生誕100周年を記念して、大の木下ファンである原恵一監督が実写に初挑戦。木下監督の若い頃を描いていますが、思い入れがたっぷりすぎて、あまり木下監督作品を見ていない身からすると、ちょっとくどかったかも。


 作品情報 2013年日本映画 監督:原恵一 出演: 加瀬亮、ユースケ・サンタマリア、田中裕子 上映時間:96分 評価★★★(五段階)鑑賞場所川崎市アートセンター 鑑賞日2月19日 2014年劇場鑑賞24本目



ブログ村のランキングです。よかったらポチッと押してください

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村




 【ストーリー】
 昭和20年、若き映画監督の木下恵介(加瀬亮)は、戦争映画「陸軍」のラストシーンが女々しいと批判され、新作の撮影が許されず、故郷の浜松に戻っていた。恵介は本名の正吉に戻り、映画監督を辞めるつもりだった。

 母たま(田中裕子)は脳梗塞で寝たきりになっていたが、浜松が空襲に遭い、山奥の親戚のところへ、疎開させることになる。バスにも乗せられないため、恵介は約60キロの距離をリヤカーで運ぶことを提案。兄(ユースケサンタ・マリア)、荷物運びの便利屋(浜田岳)とともに、夜中に出発し、母を乗せたリヤカーを、山道に向かって押していく。

 【感想】
 木下監督作品は「二十四の瞳」しか見たことがなく、「陸軍」が政府ににらまれたことも、故郷の浜松に帰っていたことも知りませんでした。リヤカーで母を連れて山道を行ったというのは実話だそう。

 ただ、ストーリーとしては、いささか平板。苦労して、リヤカーを運ぶというだけで、実話ベースだから、とっぴなこともいれられませんし、登場人物に露骨に悪人をいれるわけにもいきません。アニメ出身の監督ですが、撮影手法はオーソドックスで、山道の場面ではちょっとうとうと。ナレーションの多様や、予算が少ないせいか、空襲の場面の撮影手法もちょっと安っぽく思えました。

 驚いたのは、「陸軍」のラスト部分が5分近くまるまる入っていた上に、本編のクライマックスも、ニューシネマパラダイスのように、木下作品をつなぎあわせていたことです。正直、本作よりも、昔の木下作品のほうが、原節子、高峰秀子ら豪華スターもおり、見てみたいような気が。同期の黒澤明に比べると現在の知名度が劣るだけ、PRしたいという松竹や関係者の意向なのかもしれませんが。

 加瀬亮は、正直、加瀬亮としかみえず、撮影現場で怒るシーンとかもっと木下監督らしさをみせればよかったのに。登場人物のなかでは、良かったのがコメディリリーフ的に入っている浜田。彼は架空キャラなのかもしれませんが、庶民の声を代弁しており、木下がもう一度、映画に向き合うきっかけとなったというのは、安易かもしれないけれど、安心してみられました。また、山道を行く途中に木下がみたシーンが、戦後に木下が撮った作品に生かされているというアイデアもなかなか。

 原監督の「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」は、ものすごい評判が良い作品で、僕も好きですが、初の実写で、自分の思い入れの強い題材となると、勝手が違ったのでしょうか。



 木下恵介監督の作品をみたいですね


posted by 映画好きパパ at 08:57 | Comment(0) | TrackBack(2) | 2014年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

映画監督・木下恵介〜『はじまりのみち』
Excerpt:  第二次大戦下、戦意高揚映画を撮ることを強いられた映画監督・木下恵介(加 瀬亮)は、松竹に辞表を提出する。故郷・浜松に帰った恵介は、病に伏している 母(田中裕子)を疎開させるため、リヤカーで山..
Weblog: 真紅のthinkingdays
Tracked: 2014-02-26 13:06

はじまりのみち
Excerpt:  『はじまりのみち』を東銀座の東劇で見ました。 (1)本作は、木下恵介監督生誕100周年記念として制作された作品で、その若き日の姿を一つのエピソードを中心にクローズアップして描いています。  木下..
Weblog: 映画的・絵画的・音楽的
Tracked: 2014-02-26 21:16