作品情報 2014年日本映画 監督:多胡由章 出演: 石田卓也、岡本あずさ、ライオン・サントス 上映時間:105分 評価★★(五段階)鑑賞場所:シネマート新宿、鑑賞日4月28日 2014年劇場鑑賞60本目
【ストーリー】
愛知工業大サッカー部の女子マネージャー、ひとみ(岡本あずさ)は怒り狂っていた。サッカー部は連戦連敗のうえ、やる気もない。キャプテンの猛(石田卓也)も、頼りにならない。幼いころサッカー少女だったのが、ある理由でサッカーができなくなり、サッカーへの思いもひとしおの彼女にとって、男たちは許せない。ついに彼女はサッカー部にショック療法を与えるため、自分で女子サッカー部を設立し、男子サッカー部に挑戦状をたたきつけた。
しかし、工業大学で女性は少なく、部員集めは困難を極める。人数の少ないフットサル勝負にしてもらったのに、あと一人がどうしても足りない。ひとみは食堂で見つけた留学生のロナウド(ライオン・サントス)がブラジル人だという理由だけで強引にスカウト。サッカーはできないというロナウドをカツラをつけて無理やり女子大生に仕立て上げ、勝負にのぞむ。実はロナウドはブラジルでプロからスカウトされが天才プレーヤーだった。しかし、彼もまたある事情からサッカーを封印していた。
【感想】
愛知工業大学というと付属の名電高校がイチローの母校ということしか知りませんでした。そもそも名古屋自体がほとんど無縁の土地のため、劇中の愛知県人なら知っていそうな内輪ウケにもついていけず。そもそも石田、岡本、それにライバル大学の監督の渡辺哲、ちょっと出てくる生活情報番組の司会役の戸田恵子ら出演者はみな愛知県出身という徹底振り。
大学のゼミの紹介なども作中行われているので、愛知工業大生やOBの人はたまらないでしょう。というか、愛知工業大でこうした映画ができるのだから、芸術学部のある日本大とか、マスコミ関係者の多い早稲田大なんかも、こうしたご当地大学映画を作ればいいのに、と思いました。
さて、物語はオーソドックスなスポ根と思いきや、予算の関係でプロの俳優が少なかったせいか、尺があまりすぎたのか、予想もつかない方向に転がっていきます。個人的には最後まで、スポ根で通してほしかったかなあ。堤監督ならウェルメイドにまとめてくれるだろうと期待したのだけど…
正直、大学のプロモーションビデオか、愛知県での上映だったら良い作品だったと思います。でも、一般の映画に混ざって興行をとるには、ちょっと。やはり大学プロジェクトということで、非常に荒削りでした。
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