みんな大好き、剛力彩芽さんの新作。少女マンガが原作ということで、お花畑な展開は目をつぶるにしても、うまい役者が一人もいないというのは致命的。ハイテンションな剛力の演技に対して、山崎賢人は荷が重かった気がします。
作品情報 2014年日本映画 監督: 川村泰祐 出演:剛力彩芽、山崎賢人、岡本玲 上映時間:113分 評価★★(五段階)鑑賞場所:TOHOシネマズららぽーと横浜、鑑賞日5月10日 2014年劇場鑑賞64本目
【ストーリー】
横浜の高校生、葵(剛力彩芽)は親の転勤でアパートに一人暮らしをしていた。ある日、親友の萌(岡本玲)が、学校一のモテ男柊聖(山崎賢人)に手ひどくふられたのに腹を立て、彼を階段から突き飛ばしていまう。
けがをした柊聖を家まで送り届けようとすると、なんとそこは、葵の隣の部屋だった。しかも、葵のミスで柊聖の部屋が水浸しになり、修理が終わるまで1週間、二人は同居することに。
【感想】
まったくリアルさのないストーリーですが、細部なり、キャストの演技なりでそれを納得させてくれればよかった。少女マンガ原作だって、「君に届け」とか「僕の初恋をキミに捧ぐ」とか面白い作品はいっぱいあるのだから。
この作品でいうと、柊聖がなぜ同居をしたのかという部分がまったくすっ飛ばされてしまっていて、理解不能なままラブが始まってしまいます。そもそも、男の一生のうち、一番、ケモノが粗ぶっているのは高校時代なのだから、何日も同じ部屋に泊まるという設定時代が理解不能。少女マンガ原作だからしかたがないのかもしれませんが、まだ、「恋空」のようなケータイ小説映画のほうが、ぶっとんでいても、勢いで乗り切っていました。また、元カノの桜月(石橋杏奈)との過去も、「それで?」という感じ。
さて、ゴーリキさんなんですが、実は僕は彼女がそれほど嫌いではない。この作品でも、恋に不慣れな女子高生役を精一杯演じていたと思いますよ。正直、ラストのほうでは胸がキュンキュンしたし。しかし、男性陣がみんな魅力がなかった。三浦春馬とか岡田将生とか松本潤とかだと、イケメンであることもさりながら、ああ、女はこういう男に弱いんだな、と思わせるオーラがあるじゃないですか。山崎のみならず、当て馬役の桐山漣も、役柄か脚本のせいか、まったくそういうオーラがない。
せめて、親や教師、周りの大人がしっかりとした役柄だったらいいけど、アパートの管理人の白石美帆は無責任にけしかけるだけだし、教師役の藤井隆は笑いをとりにしかこないし、柊聖の兄役の福士誠治は、こちらが驚くくらい埋没していたし。ゴーリキさんは、ちょっと作品選びが下手でかわいそうな気がします。
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