作品情報 2014年アメリカ映画 監督:スティーヴン・クエイル 出演:リチャード・アーミティッジ、サラ・ウェイン・キャリーズ、マット・ウォルシュ 上映時間89分 評価★★★★(五段階) 鑑賞場所:TOHOシネマズ六本木ヒルズ 鑑賞日8月22日 2014年劇場鑑賞140本目
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【ストーリー】
アメリカ中西部の小さな町シルバートン。高校では卒業式が行われることになり、教頭のゲーリー(リチャード・アーミティッジ)は準備に追われていた。彼の2人の息子で、高校生のトレイ(ネイサン・クレイ)とドニー(マックス・ディーコン)は卒業記念のタイムカプセルに入れるビデオ撮影に追われていた。
そのころ、竜巻の観測チームのリーダーで撮影に執念を燃やすピート(マット・ウォルシュ)は、チームの気象学者、アリソン(サラ・ウェイン・キャリーズ)からシルバートン周辺に巨大竜巻が起こるといわれ、直ちに現場に向かう。一方、ドニーは卒業式を抜け出し、あこがれの同級生ケイトリン(アリシア・デブナム=ケアリー)の課題に協力するため、廃工場にいた。そこへ、巨大竜巻が町を襲う。
【感想】
パニック映画だけど、登場人物を広げず、ゲーリー一家とピートチームに絞り、時間も短く最後まで楽しめました。主観的映像(POV)と聞いていたのですが、実は半分ぐらいしかないうえ、最近の機材の向上を反映してかPOV部分も手振れとかなかったので、ちょっと意外な気も。また、冒頭にいきなり竜巻の場面があるため、この手の映画にありがちな、序盤が退屈ということにもならずにすみました。
ノースターなので、SFXに予算も集中できたためか、竜巻が起きてからは、ひたすら街が破壊される迫力のある場面が続きます。建物はつぶれ、自動車は飛ばされるなど、風速135メートルもの史上最大級の竜巻の脅威にただただあんぐりするばかり。また、この手のパニック映画としては珍しく、犠牲者が出るシーンを直接映す描写はほとんどないため、ある意味安心して見られます。また、予告編以外のシーンでも破壊描写はたっぷりあるため、予告編だけみればよかったと後悔しないですむのもグッド。
ストーリーも、シングルファザーのゲーリーとうまくいっていなかったドニーが、災害を契機に親子の絆を確かめあうなど、王道的な展開。また、アリソンの存在が邪魔にならないというのも良かったです。よくこの手の映画では、災害だろうが火災だろうが関係なく、現場で長々とラブシーンが続いたりしちゃって、ちょっとひいてしまいますからね。ここらへんは監督がよく分かっているなというところ。
個人的には、ユーチューブにアップしようとして、避難もせず動画を回して被害にあっちゃう若者が気になりました。東日本大震災のときも、津波を撮影しようとして巻き込まれた人がいるという話があります。災害になったら、まず身の安全の確保と、正しい避難情報を得ることの重要性を感じました。また、ラストに復興シーンをいれたのも、震災後の日本国民としてはなかなか考えさせられました。ただ、上映時間を短くするためにカットしたのか、序盤のビデオ撮影ででてきた人でその後に出てこない人がいたのはどうしてなのかな。犠牲になったとの暗示なのでしょうか。そこがちょっとひっかかりました。
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