作品情報 2014年日本映画 監督:北村龍平 出演:小栗旬、黒木メイサ、浅野忠信 上映時間133分 評価★★(五段階) 鑑賞場所:TOHOシネマズららぽーと横浜 鑑賞日9月1日 2014年劇場鑑賞149本目
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【ストーリー】
シンガポールの美術館。国際的な大泥棒のルパン三世(小栗旬)、峰不二子(黒木メイサ)、ピエール(キム・ジュン)らが押し入って、古代オリンピックのメダルが盗まれた。かれらは国際的な泥棒の集まり「ザ・ワークス」のメンバーで、誰がメダルを盗むか競争をしていたのだ。ルパンは鮮やかな手口で盗み出すが、土壇場でマイケル(ジェリー・イェン )に不二子の安全を脅迫して、彼にメダルを渡す。
香港での結果発表で、メダルを持っていたのはなぜか不二子だった。会長のドーソン(ニック・テイト)は、不二子に会長の座を譲ると宣言する。そこへインタポールの銭形警部(浅野忠信)が突入しようとするが、マイケルが突然裏切り、武装集団とともに、ドーソンを射殺。最も高価なクレオパトラの秘宝を奪い取る。ルパンは復讐とともに、秘宝の奪回を誓い、次元(玉山鉄二)、五右衛門(綾野剛)を仲間に引き入れる。
【感想】
舞台をシンガポール、香港、タイと国際的に(といっても東南アジアですが)して、オリジナルの登場人物も外国人中心で、スタッフもアクションをヤン・ギルヨン、シム・ジェウォン(セデック・パレ、アジョシなどの韓国人スタッフ)に任せるなど気合が入っています。バズーカーなども飛び出して、気合の入ったアクションシーンの連続でした。
ただ、ルパン三世の魅力って、頭脳戦やルパンの、ゲストキャラの女性へのやさしさにあると思うのですよ。本作の場合、そういったものが一切無くて、正面突破で雑魚の警備員を殲滅するというのは、「エクスペンダブルズ」を見に来たわけでないのだから、なんだかなあという感じ。映画というよりも、シューティングゲームをみているみたいでした。
また、ルパンのやさしさを感じさせるというのも、不二子との関係はお約束なわけですから、別にヒロインを起用すればいいのに、それもなし。山田優をカメオでセリフもなしで登場させていたのだから、いっそのこと、彼女を事件に巻き込まれるお姫様とかすればまだいいのに。さらに決定的にダメだと思ったのは、ルパンというのは巨大な権力を挫いて、弱きを助けるというのが魅力なわけです。それはエンタメの基本ともいえるのですが、それがなかったというのはなあ著しく減点。また、敵がしょぼいというのもなんともいえませんでした。
ルパンシリーズのアニメ版はスタッフによってがらりと中身が変わっているのも事実ですが、それでも、ある程度の共通認識みたいなのがあるとは思うのですけどね。
出演者はがんばっていたと思います。物まねでないけどオリジナルのリスペクトをしていた小栗の演技。人妻になって妖艶になった黒木メイサの不二子は全然アリ。綾野の五右衛門はちょっとイメージが違うとはいえ、オリジナルと違ったお茶目なところもいいし、次元の雰囲気、そして何より銭形の怒鳴り声というのははまってました。幸い、客入りも好調なようなので、次回作が作られるなら、ぜひ、監督と脚本の交代をしたものを見てみたいです。
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