作品情報 2014年フランス映画 監督:リュック・ベッソン 出演:スカーレット・ヨハンソン、モーガン・フリーマン、チェ・ミンシク 上映時間89分 評価★★★★(五段階) 鑑賞場所:TOHOシネマズららぽーと横浜 鑑賞日9月1日 2014年劇場鑑賞150本目
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【ストーリー】
台北に留学していた平凡な女子大生ルーシー(スカーレット・ヨハンソン)は、韓国マフィアの麻薬取引に巻き込まれてしまう。マフィアのボスのチャン(チェ・ミンシク)につかまり、手術で腹部に新型麻薬を埋め込まれ、密輸するよう脅迫される。
だが、ルーシーがつかまったときに拷問を受けた際、麻薬の袋が破れて体内に吸収されてしまった。その結果、彼女の脳に異変がおき、通常の人間なら10%しか使っていないのに、20%、30%と脳が覚醒しだし、それに伴い、とてつもない能力を身につけるようになったのだ。脳科学の権威、ノーマン博士(モーガン・フリーマン)に会いパリへいく。
【感想】
体内で麻薬が溶けたら脳内が覚醒するという中学生が考えたようなプロットを大真面目で映画化。それがアクションにとどまらず、厨二病的なSFへとつながるのだから、リュック・ベッソン監督の少年のような部分がうまくはまったきがします。真剣な映画ファンはあきれるかもしれませんが、ほめ言葉でのオバカ映画は僕は好きです。
だいたい、脳が覚醒すると自分の身体能力が向上するのはわかるけど、他人を自由に動かせたり、機械すら操れるというのはまったく意味が不明。けれども、こんなことができたらいいなあ、というボンクラ中学生の夢を実写化したのだから、それで全然OKなわけです。
最初の舞台が台湾で、敵役が韓国人というのも象徴的。ハリウッドが欧米だけでなくアジアを視野にいれているというのはあるかもしれませんが、チャンは英語を一切しゃべらず、韓国語で怒鳴るだけ。韓国の重鎮、チェ・ミンシクが怒鳴って、しかも日本語字幕もつかないのだから、不気味さは英語圏の俳優がやるより、はるかに増しているといえましょう。
スカーレット・ヨハンソンはいろんな映画でアクションを経験しているので、あのドSな感じで敵を打ち倒すのも滑らかです。でも、もっとスカヨハ無双のアクションを期待していたら、中盤からはちょっと別の意味で無敵になってしまうというのが面白い。
面白かったのが、ルーシーの変化とルーシーの名前の意味ですね。アメリカに母親を残していて愛情を感じるのに、どんどん変化していって、感情をあまりみせなくなる。感情がなくなるのは進化というのも、厨二病的発想。映画だからスカーレット・ヨハンソンというスターを起用しているけれど、実はベッソン自身がこういうふうになりたいと思っていたりして。僕も厨二病的発想を持っているので、ちょっと共感してしまいました。
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