作品情報 2013年韓国映画 監督:ウォン・シニョン 出演:コン・ユ、パク・ヒスン、ユ・ダイン 上映時間137分 評価★★★★(五段階) 鑑賞場所:シネマート新宿 鑑賞日11月15日 2014年劇場鑑賞188本目
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映画リンク集-シネマメモ
【ストーリー】
元北朝鮮特殊部隊の精鋭で、脱北してソウルに隠れ住むドンチョル( コン・ユ)。彼は自分の妻子を殺したグァンジョ(キム・ソンギュン)に復讐することに執念をもやしていた。グァンジョは北朝鮮で同僚だったが、同じように脱北して韓国に逃げていた。
ソウルでドンチョルを保護していた財界の大物、パク会長(ソン・ジェホ)の家を訪ねたドンチョルの前で、謎の男たちが侵入し、パクを暗殺する。パクはいまわの際に、自分のメガネを渡し、北朝鮮に埋めるようにと命じた。さらに、グァンジョの手がかりも渡される。現場の状況から、対北情報局室長ソッコ(チョ・ソンハ)は、ドンチョルをパク会長殺人犯として手配。かつてドンチョルに痛い目に合わされたミン大佐(パク・ヒスン)をリーダーとする軍、警察がドンチョルの行方を追う。果たしてドンチョルは無罪をはらして、復讐とパク会長の最後の頼みを守れるか。
【感想】
「トガニ」で気は良いけれど情けないイケメン役を好演していたコン・ユが、トレーニングを積んで、肉体を大改造。ほぼノースタントで過酷なアクションをこなしていくのは、すごいの一言でした。また、冒頭の軍の空挺部隊の降下シーンや、「ジェイソン・ボーン」シリーズ並みの迫力、かつ意表をつくカーチェイス、そして数々の刺客との肉弾戦など、アクション映画としてはハリウッドに負けないというか、「エクスペンダブルズ3」より面白かった。
特にグァンジョをはじめとする刺客が、普段はタクシー運転手とか学校の教師とか普通の生活を送っていながら、いざ刺客となると大変身。ミスター・オクレのようなメガネの小男が実はテコンドーの達人といった意外性もあいまったうえ、ウォン・シニョン監督がカット割りを細かくするなど撮影に工夫を凝らしているので最後まで緊張しっぱなしでした。韓国映画特有の下ネタも一切なかったし、余計なものはそぎ落としたかんじ。
また、事件の黒幕は早々に分かってしまうのだけど、地位も権力もある黒幕が仕掛けてくる罠をどうやってはねのけるのか、そして、韓国政府内の陰謀などもまじえて、サスペンスとしてもわくわくしながらみれました。紅一点で事件を追う記者役のギョンヒ(ユ・ダイン)とも、恋愛に陥りそうなシーンは一切無し。そして、何より、ラストシーンで興奮させるという荒業も、韓国エンタメの見事さを実感しました。
ただ、落ち着いて考えると、真犯人がなぜ指紋を残しっぱなしなのかとか、北朝鮮の特殊部隊の訓練があまりにも効率が悪すぎるのではとか突っ込みどころもいくつかあります。特にキーアイテムとなった「復讐者に哀れみを」のDVDがうまく機能しなかった、というか、最初から分かっていたら必要ないじゃん、というのが一番の突っ込みどころ。
それでも、韓国エンタメにはずれ話というのが、ここのところずっと続いています。また、こういう作品をみたいなあ。
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