作品情報 2013年中国映画 監督:チャウ・シンチー 出演:ウェイ・ジャン、スー・チー、ホワン・ボー 上映時間:110分 評価★★★(五段階) 2014年試写12本目 11月21日公開
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映画リンク集-シネマメモ
【ストーリー】
妖怪が人間を脅かしていた時代、妖怪ハンターの玄奘(ウェン・ジャン)は妖怪を滅ぼさずに、仏の教えに従ってわらべ歌を歌い、妖怪の善の心に訴えようとしていた。ある村を襲った半魚半獣の妖怪を何とか捕まえて歌うが、まったく歯が立たない。
そこへ女性妖怪ハンターの段(スー・チー)が現れ、いとも簡単に妖怪を倒してしまう。しばらくして、山奥で料理店に化けて人間を食らう妖怪と対決するが、玄奘だけでなく、段もかなわない。段は命がけで自分を救った玄奘に恋心をもつ。一方、玄奘は、この妖怪を倒すには仏によって五指山に閉じ込められた孫悟空(ホワン・ボー)の手を借りるしかないとして、五指山に向かった。
【感想】
西遊記の物語が始まる前の、玄奘と孫悟空の出会いをチャウ・シンチーらしい、ありえない発想で、描いた作品。段をはじめとする妖怪ハンターの面々が個性にあふれており、奇想天外な戦いの数々は面白い。段の部下の女性ハンターもものすごい美人だし、眼福眼福。
また、妖怪たちも思いもかけない変身をしたりして、これもチャウ・シンチーのイマジネーションのたまもの。しょうもないギャグもあちこちにちりばめられているし、チャウ・シンチー映画の常連っぽい俳優(料理店で食べられたの男は少林サッカーで印象をのこしたあの男でしょう)もいるから、ファンとしては楽しめます。
ただ、孫悟空にしても、猪八戒や沙悟浄にしても、玄奘と一緒になる前は平気で人を殺しているわけでして。もちろん、原作もそうなのだけど、本作の場合、小さい子供を平気で殺すシーンがあって、ハリウッドではありえないだろうという感じ。作劇的に子供が犠牲になってもいいけれど、それって、悪を倒すための主人公側の怒りになるべきだというのがエンタメだと思うし、なまじコメディタッチで全体が描かれているので、ちょっとその時点でひいてしまいました。
また、SFXという点でみると、どうしてもハリウッド大作と比べてしまい、なんか日本よりもSFXがこなれていないのが残念。もちろん、それが中国映画らしい、泥臭さともいえるわけなんですが。ただ、あきらかに今後西遊記本編をとるでしょうから、そこで、今回気になった点がどうなるのか、注目していきたいと思っています。
なお、エンディング曲がGメン75のテーマ曲。日本文化はやはり中華圏にも根付いているのかと少しうれしくなりました。
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