2014年12月16日

ストックホルムでワルツを

 1960年代のスウェーデンの伝説的ジャズシンガー、モニカ・ゼタールンドの伝記映画。彼女のことはまったく知らないし、どこまでが史実か分かりませんが、ありがちな天才ミュージシャンの挫折にとどまらず、家族とのきずなを感じさせるしっかりとした作品でした。

 作品情報 2013年スウェーデン映画 監督:ペール・フリー 出演:エッダ・マグナソン、スベリル・グドナソン、シェル・ベリィクヴィスト 上映時間111分 評価★★★★(五段階) 鑑賞場所:ヒューマントラストシネマ有楽町 鑑賞日12月13日 2014年劇場鑑賞198本目



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 【ストーリー】
 スウェーデンの田舎町と電話交換手をしながら、シンガーとして舞台にたつ、シングルマザーのモニカ(エッダ・マグナソン)。彼女の美声にアメリカのライブハウスからオファーがかかるが、結果は惨敗。敬愛するエラ・フィッツジェラルド(アメリア・ファウラー)からは「ニューオリンズを知らないのにニューオリンズの歌を歌っても仕方が無い」とダメだしされてしまう。

 スウェーデンに戻った彼女は、自分の思いを歌にするために、周囲の反対を押し切ってスウェーデン語でジャズを歌うことに決めた。やがて歌は大ヒットして、彼女は一躍スターになる。しかし、幼い娘のエヴァ=レナ(ナージャ・クリスチャンセン)と過ごす時間はなくなり、厳格なモニカの父、ベント(シェル・ヴェリクヴィスト)は、激怒する。

 【感想】
 ジャズをスウェーデン語というのはどのくらいのインパクトあるか分かりませんが、確かに、日本でも同じ頃、「愛の賛歌」とか日本語バージョンがヒットしたそうですし、聴衆にとっては受け入れやすかったのでしょう。タイトルの「ストックホルムでワルツ」をも、彼女の大ヒット曲でビル・エヴァンスと共演した「ワルツ・フォー・デビー」から来ているのでしょう。

 天才的な歌声とルックスがある一方、親としても娘としてもダメ。さらに、プライドが高すぎるため、男性関係もうまくいきません。スターになればなるほど、周囲から理解されず、孤独が深まっていくというのは、この手の伝記映画の定番でもあり、ちょっと退屈するかな、と思いました。

 けれども、時代と国のせいでしょうか。幼いエヴァ=レナが母親を思う姿や、厳格だけではなく、娘によって自分の頑なな心を開いていくベントをみていると、何よりも大切なのは家族だということが分かります。また、独占を求める激しい愛よりも、穏やかな春の陽気のような愛が結婚にはふさわしいのかもしれません。こうした絆をしっかり描いているし、重要なシーンには時間をたっぷり割いているので、伝記映画にありがちな駆け足のシーンというのがなく、落ち着いて見られました。

 女性シンガーがあれだけタバコをスパスパ吸っているのは時代だなあという感じ。また、芸能事務所もなく、彼女が出演交渉なども孤軍奮闘しているのも、今では考えられません。時代といえば、当時を再現したファッション、美術なども見所で、50年前とは思えないセンスにあふれていました。

 主演のエッダ・マグナソンはシンガーで映画は初出演だそうですが、とにかく、歌がパワフルで美しい。しかも往年のヒットナンバーで、ジャズに疎い僕でも聞いたことがある曲が多いので最後まであきませんでした。しっとりとした大人の映画を堪能できました。
posted by 映画好きパパ at 23:28 | Comment(0) | TrackBack(4) | 2014年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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