ベイマックス

　ハートフルな予告とはまったく違う、アメコミ風戦隊ものでした。日本をリスペクトしているのも悪くないんだけど、主要キャラクターの行動倫理にいまいち共感できなかったのと、日本語版はチョイ役の菅野美穂がトップクレジットにあったのがダメでしたね。

　作品情報　2014年アメリカ映画　監督：ドン・ホール、クリス・ウィリアムズ　日本語版声の出演：川島得愛、本城雄太郎、菅野美穂　上映時間108分　評価★★★（五段階）　鑑賞場所：１０９シネマズグランベリーモール　鑑賞日12月26日　2014年劇場鑑賞203本目



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映画リンク集-シネマメモ
　【ストーリー】　
　近未来の都市、サンフランソウキョウ。両親をなくしたロボット工学の天才少年ヒロ（声・本城雄太郎）は、才能をもてあまし、日夜、違法のロボットファイトに明け暮れていた。大学でロボットを研究している兄のタダシ（小泉孝太郎）は、ヒロを暖かく見守りながらも、自分の秘密の研究をそっと教えるため彼を大学に連れ出す。

　タダシが研究していたのは、究極のケアロボット、ベイマックス（川島得愛）だった。感動したヒロは、兄のいる大学に進学を決意。ロボット博覧会で発表するロボットの出来次第大学入学が許可されることとなり、画期的なマイクロロボットを発明する。だが、突然、博覧会場が爆発し、兄は帰らぬ人に。残されたヒロはベイマックスとともに、兄の死の謎を探る。

　【感想】
　予告からすると、ダメダメな少年ヒロが兄を失った失意をベイマックスとのふれあいで取り戻すヒューマンストーリーかと思いきや、昔懐かしい、王道のヒーローものでした。ベイマックスのケアロボットならではの活躍や、ヒロの仲間たちの個性あふれる能力は見ていて楽しめるものです。

　ただ、ヒロが今一つテンプレ的なヒーローで深みがないのが惜しい。また、悪役の行動論理が良くわからない。悪役はヒロとベイマックスをいきなり襲うんだけど、むしろヒロを仲間に取り込もうとするのが自然の流れだとおもうのに、いきなり戦いだすのがよくわからない。

　さらに、黒幕がどうなったのかも最後までよくわからないし、爆発犯は××なのだろうけど、そこらへんの描写や行動が描かれていないので、勧善懲悪と見る場合もいまいち、腑に落ちないんですよね。

　日本リスペクトで看板など小道具に日本語があったのはうれしいけど、日本語版だけでなく、海外版でもそうなっているのだろうか。ロボットはあと10年〜20年すればこのくらい進化するのかな、と映画をみていながらふと思いつきました。

　声優は主役陣はアニメサイドの人なので問題ないし、小泉孝太郎も悪くはなかったけど、菅野美穂が地声はアニメっぽいのに、なんかいかにもせりふを読んでいますという感じだったのが残念。別に無理して俳優や女優を使わなくていいのに、といつもこの手の吹き替えをみるときはおもってしまいます。