「あまちゃん」の能年玲奈がおたく女子になるというラブコメ。そんなに演技の引き出しがあるとは思えないのですが、「ホットロード」からまったく違う役を難なくこなしており、意外と天才肌なのかもとおもってしまいました。内容はお気楽なコメディーです。
作品情報 2014年日本映画 監督:川村泰祐 出演:能年玲奈、菅田将暉、長谷川博己 上映時間:126分 評価★★★★(五段階) 2014年試写15本目 12月27日公開
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【ストーリー】
鹿児島から上京してきた月海(能年玲奈)はクラゲオタク。ぼさぼさめがねで、恋の経験どころか、オシャレ男子から話しかけられるだけで、石になってしまうほどシャイだが、クラゲへの情熱は日本一だった。彼女が住んでいるオンボロアパート天水館は、彼女のようなオタク女子ばかりが集まった男子禁制の聖地だった。
ある日、おしゃれなペットショップの店員との会話に困っていたところを美女に助けてもらった月海は部屋に案内する。ところが、その美女は実はファッションで女装していた青年、蔵之介(菅田将暉)だった。居心地がよかった蔵之介は、天水館にちょくちょく遊びにくるようになり、男を連れ込んだことがばれてはまずい月海は、蔵子と名乗らせて女のふりをさせる。そのころ、地域一体の地上げが進み、計画のバックにいる代議士の鯉渕は、実は蔵之介の父親だった。そのうえ、蔵之介の兄で堅物童貞の修(長谷川博己)が、蔵之介の手で美女メイクされた月海に一目ぼれしてしまう。
【感想】
お話にはいろいろ無理があり、ドレスがちょっと安っぽくみえてしまうとか難点もあるのですが、おとぎ話と考えれば、王道ストーリーでもあり、楽しく見られます。月海がクラゲオタクになったのは理由があり、それがきちんと回収されるのもグッド。なにより、こんなにクラゲの種類があるとは知りませんでした。能年の根暗からはじける演技は「あまちゃん」と通じていそうで、全然違う役を演じているのだから、たいしたものです。
俳役もみんな魅力的。オタク女子はそれぞれ外見とキャラがたっており、鉄道オタクのばんばさん(池脇千鶴)とか、枯れ専のジジさま(篠原ともえ)とか、あまりのメイクに、だれだかわからなかったよ。でも、こういう少女マンガ原作で、オーバーアクトも作品観にあっているというのなら、オーバーな演技も鼻につきません。地上げの手先役の片瀬奈々なんか、こういう演技は得意中の得意ですしね。
男性陣も女装の菅田は、声こそ男性なものの、外見は結構美女にみえますし、何より、「チャオ」など最近はじけている長谷川が、中年童貞というさえない役になるというのも面白い。さらに運転手役の速水もこみちが、本当に楽しそうに演技していて、みているこちらもほほえましくなりました。
ただ、クライマックスにいまいち乗り切れなかったところが正直あります。もちろん、会場の制約があるとはいえ、やはり夢見たいな話なのだから、ありきたりのものではなく、もっとおとぎ話のようなシーンにしてほしかったというのが正直なところ。そこの部分がちょっと長く感じてしまうというのは、残念でした。
ちなみに、エンドロールのサンクスのところに柳沢教授はいましたが、イ・ビョンホンはいなかったけど大丈夫なのでしょうか。
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いちおうそれぞれのオタクに助監督がひとりずつついてあれこれ調べて役作りはしたようですが、実際のとこは全員まで掘り下げるのは無理だったようで。
最後まで出てこないから良いのだけれど、姿を見せない作家さんが
実はものすごい美人だったら面白かったのにね〜。(^_^;)
服に関してはむしろ、初めて作った感を出すために
専門学校を卒業したばかりのパタンナーときゃりーぱみゅぱみゅの衣装を手がけている飯島久美子さんがタッグを組んで作ったそうですよ。ただ、それをさっぴいても
「ドシロウトがいきなりゴロっと横になった人間で型取りして服作れる」ってのは
さすがに無理だろ〜って思いました。(^_^;)
その才能のほうがよっぽどオタクなんじゃないのって。
社会に出ていくための才能ちゃんと持っとるやんって。(^_^;)
服については、ネットで素人がファッションショーを開いて
それが注目されるというのは、古くはフジテレビの「ウソコイ」とかでm
ありましたし、現実ではありえない設定。まあ、完全なフィクションですよね。
姿を見せない作家さんが最後のときにどうしていたのかは確かに
気になるかも。
でも、能年ちゃんはがんばっていたと思います。
個々人のそれはサマになってたけど、やはり、そのオタク熱がメインの話に入り込んでこないのがちょっと物足りなく感じました。
もこみちが単に普通のかっこいい兄ちゃん役でいいですね。
オタクの力が能年ちゃん以外、あまり役に立っていませんでしたね。
ちょっともったいなかった気がします。
もこみちはああいう役はあっていますねえ。