作品情報 2014年韓国映画 監督:ホン・サンス 出演:加瀬亮、ムン・ソリ、ソ・ヨンファ 上映時間67分 評価★★★★(五段階) 鑑賞場所:シネマート新宿 鑑賞日12月29日 2014年劇場鑑賞206本目
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映画リンク集-シネマメモ
【ストーリー】
思いを寄せる元同僚のクォン(ソ・ヨンファ)に会いにソウルにやってきた日本人青年モリ(加瀬亮)。だが、クォンは長期にわたって不在で、モリは近くのゲストハウスに泊まって彼女の帰りを待つことにする。
近所の喫茶店自由が丘8丁目の店主ヨンソン(ムン・ソリ)と仲良くなったり、ゲストハウスの住人のサンウォン(キム・ウィソン)と毎晩のように飲み歩いたり、まったりした日々をすごすが、クォンはなかなか帰ってこない。モリの思いは募るばかりで…
【感想】
ホン・サンス監督は日常を切り取る系の監督で、しかも固定カメラによる長回しが多いので、毎回すやすやと眠ってしまうのですが、今回は上映時間が短いのと、加瀬亮の表情が面白くて、つい見入ってしまいました。
モリは韓国語をしゃべれないので、韓国人同士は韓国語、それ以外は英語のせりふが続きます。ホン・サンス監督は撮影しながら脚本を書くそうで、俳優たちもどうなるのかわからないまま演じているとか。それが余計リアリティを感じさせるのかもしれません。
序盤に、クォンがモリから出された手紙の束を落とすシーンがあり、手紙の順番がめちゃくちゃになったので、映画の時系列もめちゃくちゃになってしまいました。また、妙なタイミングでカットになるので、このスローカーブの連続のような印象は慣れるまで時間がかかりました。でも、加瀬やムン・ソリといった芸達者たちのおかげで楽しめた。
ピアノのBGMをはじめ、軽妙なラブコメでフランス映画のようなつくりなのでヨーロッパでもホン・サンス監督の人気は高いんでしょうね。上映時間も短いし、ふと時間が空いたときにお手軽にみられる上質なふわふわ菓子という印象でした。
【2014年に見た映画の最新記事】
本作をご覧になっていたのですね!
加瀬亮が出演し、なかなか楽しめる映画にもかかわらず、本作を取り上げているブログがほとんど見当たらず、どうしたことなのかなと思っていました。
それにしても、「スローカーブの連続のような印象」とは実にうまい表現だなと思いました。
小規模公開ですし、韓流映画を一般の映画ブログのかたは
あまりチェックしていないみたいですからね。
クマネズミさんの言われるとおり、順番をばらばらにすることで
単純な話がこんなにも広がるのかと、ホン・サンス監督の
アイデアにはびっくりです。
しかも、脚本がとってだしなわけですから、小さな映画でも
ワクワクできる内容になるのだと感心しました