作品情報 2014年日本映画 監督:三木孝浩 出演:本田翼、東出昌大、高畑充希 上映時間122分 評価★★★★(五段階) 鑑賞場所:TOHOシネマズららぽーと横浜 鑑賞日12月30日 2014年劇場鑑賞206本目
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映画リンク集-シネマメモ
【ストーリー】
高校生の吉岡双葉(本田翼)は、中学のときいじめられた経験から、周りを気にしてばかりいた。そんな彼女の元に、転校生の馬渕洸(東出昌大)が現れる。洸は中学時代の同級生で、当時2人は両思いになりかけていた。だが、夏祭りにいこうと待ち合わせした夜、彼は現れず、そのまま、転校してしまったのだ。
しかし、明るく優しかった洸は、寡黙で皮肉的な性格に変わっていた。それでも、洸の一言で双葉は自分の本心を押し隠して無理に周囲にあわせるのをやめる。そして、修子(新川優愛)、悠里(藤本泉)の2人の親友ができる。洸の友人小湊(吉沢亮)も合わせた5人は、アオハル(青春)に乗ろうとしていた。
【感想】
少女マンガの王道というべき前半は良かった。自分を押し殺して、周りに同調して、お調子者の自分を偽っている彼女の心の痛みと、そんな彼女の本心に気づいて、しかも、それを解決できるのは彼女だけだとしっているから、ぶっきらぼうな心で彼女自身を立ち直らせる王子様の登場。観客は女子中高生が多かったけど、おじさんがみても、キュンキュンしてしまいます。
後半、洸の過去の話になってから、話がしんどくなりました。特に、彼の中学時代をしる唯(高畑充希)の登場から、高畑の好演もあって、暗く厳しくなっていきました。というか高畑怖すぎ。「軍師官兵衛」でもメンヘラ役でしたが、こちらのほうがはるかに鬼気迫った演技でホラーチック。構成的に、この部分はもう少し削ったほうが、最後の部分がよりいかせた気がします。
本田翼はかわいく、多感な時代の少女のこころをスクリーンにきっちりだしていました。東出は棒の部分がかえって寡黙な洸にはあっていました。最初はいつ寄生獣に変化するかとひやひやしましたが。また、新川、吉沢ら若い俳優陣も友人思いのいい同級生にはまっていました。新川は本当にこういうヤンキー系の熱い友人が似合いますねえ。
ただ、こういう青春映画って、実はしっかりした大人の俳優が脇に出ていればピリッとしめてくれるんだけど、本作は教師役の小柳友ではちょっと弱かった。特に双葉の家族関係がまったくでてこないというのは、物語の底を浅くしているように感じました。傑作に乗り損ねた感じでしょうか。
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