作品情報 2014年フランス映画 監督:エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ 出演:オマール・シー、シャルロット・ゲンズブール、タハール・ラヒム 上映時間119分 評価★★★(五段階) 鑑賞場所:TOHOシネマズシャンテ 鑑賞日1月5日 2015年劇場鑑賞1本目
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映画リンク集-シネマメモ
【ストーリー】
セネガルからフランスに移民できた青年、サンバ(オマール・シー)は、ビザの更新を忘れたため、入管に逮捕される。移民支援団体のアリス(シャルロット・ゲンズブール)らが、手を差し伸べるが、国外退去処分を受けてしまう。
しかし、そのままフランスにとどまった彼は、摘発を恐れながらも、日々の生活にいそしむ。不法移民仲間のウィルソン(タハール・ラヒム)やアリスとの触れ合いが、彼の生活を楽しくさせる。だが…。
【感想】
公式サイトにビザの更新をうっかり忘れたとあるけど、映画を見る限り、不法移民が正規の職につけたので、滞在許可証を申請しにいったけど、はねられたとしか見えませんでした。不法移民は欧米では大きな問題になっていますが、彼らにも生きる権利があるのも事実です。ただ、サンバが非常に享楽的であり、ラストも含めてご都合主義であるのをみると、彼に共感はできませんでした。同じ不法移民を扱った映画では「扉をたたく人 」のほうがはるかに秀作だと思います。
フランス映画らしい、人を食ったようなせりふやテンポもわかるし、人間は聖人君子ではなく、感情の赴くまま、あとで後悔するような行動をするのも理解できます。ガードマンのバイトについたサンバの行動とかは笑ってしまいました。でも、やはり、サンバが主人公になることに、もやもや感がはれませんでした。
また、燃え尽き症候群にかかったアリスの存在も良くわからない。燃え尽き症候群だからボランティアや新たな出会いで生きがいをみつけたということでしょうか。いい年下したシャルロット・ゲンズブールが若者にモテモテというのは、インフォマニアック以上に不思議な感覚。
あと僕はものすごい高所恐怖症で、2人が高層ビルの窓拭きをしているところでは、映画だとわかってもビクビクしてしまいました。でも、こうした危険な作業、きつい作業は結局移民のような弱い人たちに押し付けられるという現実がストレートに伝わってきたのかもしれません。作り手の、コメディにまぶした現状への怒りは評価されるといえます。
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