作品情報 2014年アメリカ映画 監督:ウィル・グラック 出演:ジェイミー・フォックス、クヮヴェンジャネ・ウォレス、キャメロン・ディアス 上映時間118分 評価★★★★(五段階) 鑑賞場所:TOHOシネマズららぽーと横浜 鑑賞日1月28日 2015年劇場鑑賞9本目
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映画リンク集-シネマメモ
【ストーリー】
捨て子で10歳の少女アニー(クヮヴェンジャネ・ウォレス)は、養育費目当ての強欲な里親ハニガン(キャメロン・ディアス)の家に、同じような境遇の少女たちと住んでいた。いつかは両親に再会できると信じるアニーは、どんな時にも明日を信じて前向きに生きていた。
ニューヨーク市長選に立候補した大富豪のスタックス(ジェイミー・フォックス)は、偶然車にひかれそうになったアニーを助ける。その姿がネットで流れ、支持率は一気にアップ。このまま、アニーを引き取れば選挙対策になると考える。だが、常に前向きで明るいアニーの存在が、傲慢で冷酷なスタックスの心を次第に溶かしていく。
【感想】
いかにも現代の寓話という感じ。特にネットの使い方が、先日みたSTを思い起こしました。アメリカも日本も脚本家の考えることは同じといったところでしょうか。格差社会アメリカで超大金持ちの孤独な心を、貧しいけど常に明るいアニーが変えていくというのも、また現代のおとぎ話ですね。
ストーリーは単純ですし、ミュージカルとしてのカタルシスは正直あまりないのも事実。「RENT」や「ヘアスプレー」なんかと比べると、印象が薄い感じです。しかし、単純がゆえに安心してみられるし、なんといってもアニーやその友人たちの存在が、観客の心をなごませてくれます。
また、アニーとスタックスが黒人に変わったのに、スタックスの秘書グレース(ローズ・バーン)とハニガンという大人の女性2人が白人のままというのはちょっと不思議な気がしました。昨年は人種差別問題を真正面から取り上げた「それでも夜は明ける」などの作品が目白押しでしたが、黒人男性と黒人子役が主役で、白人女性がその相手役というのも、なにげに人種差別が激しかった時代からみると進歩なのではないでしょうか。
クヮヴェンジャネ・ウォレスのアニーはなんと言っても魅力的。跳んではねて歌ってと大活躍します。主題歌といっていい「Tomorrow」は原曲の力もあり、非常に印象的でした。エンディングの平井堅の歌も、評判は悪いですが、僕は違和感なく感じました。また、アニーの親友となるローズ・バーンがおいしいところをもっていきましたが、汚れ役のキャメロンもなかなかの演技。自分がどういう役をすればいいのかきっちり分かっているのはさすがでした。マイケル・J・フォックスやミラ・クニスといった意外なカメオもいい。
オリジナルにそれほど思い入れのない人だったら、十分に楽しめると思います。
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