作品情報 2015年日本映画 監督:本広克行 出演:百田夏菜子、玉井詩織、黒木華 上映時間119分 評価★★★★★(五段階) 鑑賞場所:TOHOシネマズ川崎 鑑賞日3月14日 2015年劇場鑑賞31本目
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【ストーリー】
富士ヶ丘高校の演劇部は地区大会であっさり敗北して、3年は引退。2年のさおり(百田夏菜子)は新部長を押しつけられる。顧問の溝口先生(ムロツヨシ)は頼りにならず、どうすれば良いのか分からない日が続く。新入生歓迎会もうまくいかなかった。
そんなとき、新任の吉岡先生(黒木華)がかつて、学生演劇の女王と呼ばれていたことをしる。さおり、ゆっこ(玉井詩織)、がるう(高城れに)の3年生3人組は必死で吉岡に指導をお願いする。吉岡は全国大会出場という高い目標を示すが、彼女たちにとって非常に高いハードルだった。そんなおり、演劇の名門校から中西(有安杏果)が転校してくる。
【感想】
高校演劇の世界はまったく知らなかったので、全国大会がどんなふうに行われているのかなど非常に興味深く見られました。ももクロのメンバーたちも、ジャージ姿で練習に打ち込む姿は、良い意味でアイドルのかけらもなく、地方の高校生たちの等身大の姿になっていました。
序盤はさおりのモノローグが多くて、ちょっとしんどくなっていたところに、黒木が登場。これまでも「舟を編む」とか「小さいおうち」などで演技派とは思っていたけど、高校生相手だとここまでオーラが違うというか、迫力が違うのにびっくり。たちまち物語の世界に引き込まれていきました。
青春物語としては、珍しく、恋愛シーンがないのもいい。男子生徒がそもそも主要な役ででてこなかったというのもありますが、とにかく部活に打ち込む彼女たちの姿がまぶしくみられます。そこへ、演劇をあきらめたはずの黒木が、自分の思いを生徒たちに託すとともに、再び、演劇への思いが現れるという様子もうまくすくいあげていました。ムロのとぼけた演技も、一服するには最適でしたし。
ただ、残念なのは、どんな演劇をやって、どんな名場面かというのが分からないことなんですよねえ。合唱だったら主要パートをつまめば、想像もつくし、場合によってはフルで流せるけど、本作でさおりたちがやっていた劇がどんなものなのか分からないから、呻吟するシーンもうまくいきない気持ちがします。このへんは、脚本の喜安浩平(桐島、部活やめるってよ)だったら、もう少しすくい上げるかと思いまったけど、及びませんでした。
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