2015年04月07日

唐山大地震

 中国では歴代1位の大ヒットを記録しながら、日本では封切りの直前に東日本大震災が起きたため、4年にわたって公開が延期された作品。確かに地震のシーンは、2011年3月に公開するのはしんどい場面がたくさんありました。親子の再会で泣かせる場面はありますが、僕の感覚では分からない部分も。

 作品情報 2010年中国映画 監督:フォン・シャオガン 出演:シュイ・ファン、チャン・チンチュー、リー・チェン 上映時間135分 評価★★★★(五段階) 鑑賞場所:東劇 鑑賞日4月1日 2015年劇場鑑賞41本目



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 【ストーリー】
 1976年、中国・唐山市でユェンニー(シュイ・ファン)はトラックの運転手をする夫のダーチアン(チャン・グォチアン)、6歳の双子の姉弟ドン(チャン・ツィフォン)、ダー(チャン・ジアージュン)と貧しいながらも平和な暮らしをしていた。だが、7月28日の夜、マグニチュード7・8の大地震が町を襲う。

 家に取り残された子供たちを救おうとしたダーチアンは崩壊した建物で圧死。子供たちはがれきに埋まりながらも必死で助けを求めていた。ユェンニーは必死で子供を助けるよう救助隊に頼むが、がれきは崩れかけており、どちらか一人しか助けることができない。ユェンニーはついにダーを選ぶが、その言葉はドンにも聞こえていた。遺体安置所に運ばれたダーは奇跡的に息を吹き返す。ショックで口がきけなくなったダーは、救助隊の軍医ワン(チェン・ダミオン)、グイラン(チェン・ジン)夫妻に引き取られる。やがて月日は流れて…

 【感想】
 序盤の大地震のシーンは圧巻。シャオガン監督が以前に撮った「戦場のレクイエム」の戦闘シーンや、終盤の四川地震の様子をみると、写実的にとれるはずなのですが、あえて、ミニチュアっぽい特撮ふうにとったのは、あまりにリアルにすると、正視できないからかもしれません。それでも、とにかく人が次々と死んでいき、遺体がごろごろ町中に転がっている。中国政府は地震の犠牲者を25万人としていますが、文革期でアメリカや日本からの支援を断ったため、犠牲者はもっとたくさんいるという推計もでています。その被害の甚大ぶりがよくわかる。

 だけど、物語は地震のあと30年近くにわたって離ればなれになった親子を描いていきます。つまりパニック映画ではなくて、あくまでもヒューマンストーリーなわけですね。わずか6歳で、母親が自分の命を犠牲にする決断をしたことを知ってしまったドンは、それがトラウマとしてついて回ります。一方、養父母は慈しみを持って育てるのだけど、やはりどこか一線がひけています。それでも、養父母の愛はこの映画の重要なポイントで、家族は血のつながりなのか、育てなのかということを考えさせられます。

 そして、子供を自らの手で見殺しにする決断をしたユェンニーは、心が壊れてしまいます。「失うことの意味は失って初めて分かる」という言葉は重い。夫と娘のために、自分の幸せは願わず、自分に罰を与えるかのようなストイックな生活をしている。彼女の痛みが見ているこちらにも伝わってくる。

 130分の上映時間とはいえ、30年の両家族の描写を詰め込んだ感があり、また、撮影協力のためか人民解放軍の活躍が妙に長かったりするのですが、それでも、大河ストーリーをみた感じがしました。あるいは連続ドラマにしたほうが、もっとじっくり描けたかもしれません。ただ、ラストの主人公の行動は、国民性の違いなのかなあ。理解はできるけど、自分ではしないものでした。女性がみたら違うのかも。

 地震国の住人としては「小さな地震だったら大丈夫。大きな地震だったら逃げても無駄」というセリフは、何ともいえないフレーズでした。
posted by 映画好きパパ at 06:27 | Comment(0) | TrackBack(2) | 2015年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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