作品情報 2015年日本映画 監督:石川淳 出演:戸田恵梨香、松坂桃李、ユースケ・サンタマリア 上映時間118分 評価★★(五段階) 鑑賞場所:TOHOシネマズ錦糸町 鑑賞日4月22日 2015年劇場鑑賞50本目
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【ストーリー】
エイプリルフールの4月1日、さまざまなエピソードがやがて集約されていく。対人恐怖症の清掃員あゆみ(戸田恵梨香)は、自分を捨てた外科医の牧野(松坂桃李)に電話で妊娠したと告げるが、エイプリールフールの冗談だと思われ、まともにとりあってもらえない。
そのころ、学校帰りの小学生・理香(浜辺美波)は、ヤクザの宇田川(寺島進)と舎弟(高橋努)に無理矢理車の中に引きずりこまれ、誘拐される。一方、皇族の桜小路夫妻(里見浩太朗、富司純子)はリムジンの運転手(滝藤賢一)の案内で、庶民の集うハンバーガー店で食事をとることになる。
【感想】
大前提として、今時エイプリルフールで冗談をいいあう風習って、そんなに一般的なのか、というのがあります。それはさておき、20人以上の登場人物を転がして、意外なところでつなげる才能は認めますが、話がかなり強引につくっており、この手の映画であるような、納得感、爽快感というのがありませんでした。本当に「キサラギ」と比べてみると、その違いに愕然とします。
まず、登場人物の行動がありえない。オーバーにすることで笑わせようとしているのかもしれませんが、例えば、佳子さまに写真をとろうとするファンが大勢でているように、皇族の方々に対して、あそこまでがちがちに、通行人も含めて恐れ敬うというような態度は、考えにくい。メインエピソードであるあゆみの話も、2人はまだしも、周囲の人の行動も、ちょっとありえなさすぎ。
しかも、邦画でありがちなのですが、音楽や回想シーン、スローモーションを多用して、人の死や誕生を無理矢理感動させるというのは、辟易とします。作り手が盛り上げようと懸命になるほど、擦れたこちらとしてはしらけてしまいます。(隣の席のおばちゃんは泣いていたから、擦れてないひとがみれば感動するのかもしれません)
また、小さい娘を持つ父親の感想ですが、宇田川のとった行動はちょっと信じられないというか許せません。春休みのファミリー向け映画をうたっているのに、こうしたシーンを平然と流すフジテレビや石川監督の品性を疑ってしまいます。いろいろ不満を持つ中、ラストのとってつけたようなオチで、我慢も限界をこえてしまいました。唯一、窪田正孝のエピソードだけは良かったですが、それ以外は合いませんでした。短いシーンですが、小野花梨がでていたのは個人的にお気に入りだったのですが、それだけでした。
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