作品情報 2015年日本映画 監督:園子温 出演:トリンドル玲奈、篠田麻里子、真野恵里菜 上映時間85分 評価★★★★(五段階) 鑑賞場所:TOHOシネマズららぽーと横浜 2015年劇場鑑賞101本目
ブログ村のランキングです。よかったらポチッと押してください

にほんブログ村
【ストーリー】
修学旅行中のバスが突然、不思議な力で切り刻まれ、たまたま身をかがめていたミツコ(トリンドル玲奈)以外の全員が胴体を真っ二つにされ死んでしまった。慌てて逃げ出すミツコを何者かが追いかけてくる。
結婚式直前でメイクをしているケイコ(篠田麻里子)に、親友のアキ(桜井ユキ)は、「だまされるな」とささやくと、周囲の人間を襲い始めた…
【感想】
原作は独裁者の命令で佐藤さんが追いかけられ、捕まったら殺されるというものでした。本作でも予告ではそんなシーンがありましたが、本編では一切なし。何で女子高生たちが殺されるかという理由については結末で明らかにされますが、僕が好きだった某漫画が風呂敷をたためなくなり、投げやりにした理由と一緒で、ちょっとびっくりしました。ただ、そんなロジカルなものはどうでもよい。ただ、若い女(女子高生に限らない)が、ギミック的に残酷にやられていくのを見世物テイストにみるだけです。何しろエキストラまで含めて、登場人物の99%が女という不思議な作品ですから。
「神さまの言うとおり」なんかにはるかに印象的な高校での銃乱射シーンを始め、暴力シーンはたっぷり楽しめるし、ミツコが必死で逃げるシーンとか、結構、ホラーっぽくてよかった。ただ、エロは控えめ。序盤のバスのなかで行われる枕投げをはじめ、羽毛が随所で象徴的に出てくるし、赤く染まっていることや、ホラー映画の法則などを考えると、性的な暗示だと思うのだけど、バストトップは最近超人気のあの人がやっているだけで、あとはなし。パンチラ満載のところをみても、中学生的発想な作品だなあとみてました。
だから、論理的な作品と考えるとバカをみるので、とにかく話にのれという部分がありつつも、園監督らしいエンタメ性も兼ね備えており、個人的には好みの作品です。でも他人には勧められません(笑)
主演は時間からいっても、演技からいってもトリンドルになるわけど、園監督に鍛えられたのか、「呪怨」「ごめんね青春!」とはうってかわって、しっかりとした女優になっているのは驚き。呪怨でパンチラを見せなかったのはファンからも失笑をかっていましたけど、本作では体当たりで演じています。そして、ここのところ園監督のラストは似ているところがあるのだけど、ラストの彼女へのフィーチャーぶりと、それにしっかりこたえているところも良い。
反面、篠田、真野は体を張ったアクションをやったのに、ちょっと印象が薄かったのは残念でした。とくに「みんなエスパーだよ!」のヒロインの真野はともかく、篠田は女優として一皮むけるチャンスだったのに。えっと、バストトップをみせている人は、最近のテレビドラマの人気は仮の姿で、「ロボ芸者」のような、メーターが振り切れた役がよく似合っており、本作での活躍ぶりはうれしかった。この人、日本で一番美しいと個人的には思っており、今後もじゃんじゃんこうした役をやってほしいなあ。
【2015年に見た映画の最新記事】