作品情報 2014年アメリカ映画 監督:イザベル・コイシェ 出演:パトリシア・クラークソン、ベン・キングズレー、ジェイク・ウェバー 上映時間90分 評価★★★(五段階) 鑑賞場所:TOHOシネマズ日本橋 2015年劇場鑑賞128本目
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【ストーリー】
文芸評論家のウェンディ(パトリシア・クラークソン)は、結婚してから20年以上も仕事に熱中して夫のテッド(ジェイク・ウェバー)を顧みなかったため、浮気された揚げ句、離婚を要求される。
ショックでうちのめされた彼女は、地方の農園で住み込みをしている娘のターシャ(グレイス・ガマー)のところに行こうとするが、地方では自動車がなければ生きていけないといわれ、免許をとることを決意する。インド人のタクシー運転手で、免許取得の教官をしているダルワーン(ベン・キングズレー)と知り合ったことから、彼から指導を受けることに。同時に、彼女のしらなかった異文化にも触れることになり…
【感想】
アメリカの運転免許取得方法を知らなかったけど、自動車学校はなくて、タクシーの運転手が副業で教えられるんですね。映画では描かれていなかったけど、学科は文芸評論家だけあって、きっと一発でクリアしたのでしょう。日本でもかつて、「免許がない」なんてしょーもないコメディがありましたが、こちらはちゃんと人間ドラマを主軸にしています。
仕事ばかりで、日常生活の能力に欠けているウェンディは、妄想に走ったりかなり危うい生活。運転中に妄想に走られたら、交通事故の原因となりますけど(笑)、そのへんはダルワーン先生の指導がよかったのでしょうか。彼女の幼いときの思い出から、夫婦、母子のありかたまで、短時間でしっかり描いているのは、さすがコイシェ監督。
一方、ダルワーンも、シーク教徒なのに、イスラム教徒と間違えられて差別を受けたり、社会派的な要素もちらりとだします。しかし、このダルワーンが謹厳実直で、堅物すぎるとおもわせたとき、後半はちょっと意外な展開が待っています。運転指導中の彼の言葉は重みがあり、本国では大学教授をしていたのに、アメリカではタクシー運転手にしかなれないというのも、ほろ苦い現実を映し出しています。
クラークソンもキングズレーも芸達者なのでみていて飽きないし、特にクラークソンは60近いのにヌードもやっているので、すごいなと思ったけど、ただ、どうしてもぬるさは否めません。ウェンディと同世代の中高年女性は見ていて面白いのではないでしょうか。
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女性と男性では見方が違うだろうなあと思いました。
特にダルワーンが、理想の男性すぎるような気がしちゃいました