作品情報 2014年日本映画 監督:蝶野博 出演:竹野内豊、松雪泰子、坂口健太郎 上映時間110分 評価★★★(五段階) 鑑賞場所:日比谷スバル座 2015年劇場鑑賞131本目
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【ストーリー】
森山家は仲の良いどこにでもありそうな普通の家族に見えた。大黒柱の父・和彦(竹野内豊)、笑顔をたやさない母の皐月(松雪泰子)、一家のムードメイカーの長男淳(坂口健太郎)、しっかりものの中学生の長女明日香(黒島結菜)、そして、小4で家族みんなのことが大好きな次男の隆史(池田優斗)。
ところが、和彦は空き巣、皐月は結婚詐欺師、淳は書類の偽造屋という犯罪者一家。さらに、5人は実の家族ではなくて…
【感想】
家族とは何なのか、他人同士が集まって家族になれるのかというのは映画でもいくつかあるし、実際にもレンタル家族みたいなものがあります。こうしたテーマを扱った「紀子の食卓」と比べると、本作は、不幸な境遇の4人が和彦を中心に集まったという、いかにもお涙ちょうだいのようなストーリーで、正直納得いきませんでした。
仮に不幸な5人の集まりだったら、犯罪などに手を染めず、正業に就かないと、いつかは破綻してしまう危険も高いわけですし、何より、せっかくクズのような親から逃げ出してきた明日香や隆史に再び、重荷を背負わせてしまうわけだから、家族ごっこどころでないだろうに。
しかも、後半一家はピンチを迎えるのが大きな山場になるのですが、それって自業自得では?犯罪に手を染めたこともそうだし、犯罪者としてプロにはあるまじきミスを平然としているところもそうだし、森山一家にまったく同情できなかった。そもそも全員でいく必要というのはないでしょうに。警察の捜査があんなことを見逃すわけないというのは映画だから目をつぶるにしても、ちょっとなあ。
それでも、竹野内、松雪の安定した演技に、坂口、黒島のフレッシュさ、子役の池田の健気さもあって、家族っぽい雰囲気はでていました。家族の側面だけに注目すれば、良い話だな、といえるかもしれません。
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