作品情報 2015年日本映画 監督:田口トモロヲ 出演:多部未華子、綾野剛、松坂桃李 上映時間121分 評価★★★★★(五段階) 鑑賞場所:TOHOシネマズららぽーと横浜 2015年劇場鑑賞132本目
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【ストーリー】
恋も仕事も流されるまま生きてきた25歳梅宮志乃(多部未華子)は、DV彼氏の正樹(柄本佑)と別れて、仕事も辞め、引っ越しを決めた。友人でオカマの天ちゃん(松坂桃季)から紹介されたビデオ屋で働くことになったが、そこの店長、京志郎(綾野剛)は、なんとアパートの隣の部屋に住んでいる男だった。
彼のことが気になる志乃だが、京志郎はあかり(光宗薫)という性格のきつい美女と同棲中だった。あかりは志乃のことを目の敵にするが、ある日突然、失踪してしまう。残された京志郎は寂しさのあまり、志乃を抱いてしまう…。
【ストーリー】
冒頭から多部ちゃんのベッドシーンで、柄本佑に小ぶりだけど美しそうな胸をブラジャーごしにもまれるは、綾野とのシーンではねっとりしたディープキスをみせるは、背中からのセミヌードはみせるはで、多部ちゃんが女になったことにびっくり。でも、これがうまくはまってるんだなあ。僕も彼女に「どこまでもついていきます」といわれたい。
綾野剛も久々に脳天気で優柔不断な役柄。あかりのことを思いつつも、だんだん、志乃にはまっていくあたり、似たものカップルかと思わせてしまいます。初共演という多部と綾野の掛け合いも、息がぴったりでぽんぽんでており、見ているこちらが恥ずかしく、かつ、切ない気持ちにもなれました。最近の恋愛映画ではベストのカップルではないでしょうか。
志乃のモノローグがふんだんに盛り込まれるのだけど、それは僕のようなおじさんにも理解できるような、恋に揺れ動く人間の心理がよくあらわれていて、脚本の向井康介のうまさはしっていたけど、田口監督ともども、おっさんコンビによくこんな繊細な女心を描けるなと感心しました。
また、後半、天ちゃんの所属する下北沢の劇団が出てくるのだけど、映画や演劇の小ネタがふんだんにでてくるのも映画ファンとしてはうれしい。劇団の演出家、千葉役の峯田和伸は、本業がミュージシャンなので、言い回しはうまくないのだけど、存在感がばっちりでており、後半の重要人物になっていました。松坂は出番は少ないけれど、オカマ役を好演。「日本のいちばん長い日」と立て続けにみると、彼が単なるイケメン俳優でない演技派であることがよく分かります。菅田将暉はちょっともったいない使い方かな。
ラストも実に映画的というかおしゃれな感じ。最初から最後まで、人を好きになるっていいなあ、と改めて感じた作品でした。ちなみに、原作者のジョージ朝倉は、アニメ・ガッチャマンが好きでこのペンネームにしたそうですが、登場人物に実写版ガッチャマンの綾野、松坂が起用されたのも何かの縁ですかね。剛力さんもちょっとぐらい登場させれば良かったのに。
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