アントマン

　アメコミ原作作品は基本的に苦手なのですが、コメディ寄りのものは好きなので、見に行くことにしました。アベンジャーがいる世界での物語ですが、アベンジャーを見ていない僕でも楽しめる程度の関わりなので助かりました。虫が苦手な人以外だったら楽しめるのではないでしょうか。

　作品情報　2015年アメリカ映画　監督：ペイトン・リード　出演：ポール・ラッド、マイケル・ダグラス、エヴァンジェリン・リリー　上映時間117分　評価★★★★（五段階）　鑑賞場所：TOHOシネマズららぽーと横浜　2015年劇場鑑賞146本目



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　【ストーリー】
　勤務先の不正に腹を立てて、機密ファイルをばらまき、逮捕されたスコット・ラング（ポール・ラッド）。刑務所を出所したものの、職はないし、妻のマギー（ジュディ・グリア）から離婚を突きつけられ、最愛の娘キャシー（ アビー・ライダー・フォートソン）にも会わせてもらえない。

　人生八方ふさがりの彼は刑務所仲間のルイス（マイケル・ペーニャ）にそそのかされ、大邸宅にある秘密金庫の中身を奪うことを決める。だが、金庫の中には古ぼけたライダースーツがあるだけだった。実はそこは天才科学者ピム博士（マイケル・ダグラス）の家で、スーツは身長わずか1.5センチのヒーロー、アントマンに変身できるもの。博士はアントマンになれる人材を捜しており、スコットはテストに見事合格したのだ。スコットは博士と博士の娘ホープ（エヴァンジェリン・リリー）の特訓を受け、博士の企業を乗っ取ったダレン（コリー・ストール）の陰謀を防ごうとする。

　【感想】
　身長1.5センチのヒーローという発想もいいですし、彼の目線にたつと、風呂場に落ちた彼は水滴に追われたり、おもちゃの機関車トーマスですら、巨大に見えるというスケール感が小さいのが笑えます。それでいて小さいからスーパーヒーローの目すらかすめることができますし、パンチやキックは大の大人を倒すほどの力強さ。

　さらに、アントマンはアリを自由に操ることができます。アントマンの目線だから、人間が背中に乗って飛べる羽アリなど、アリも相対的に巨大化。これがうじゃうじゃ出てくるから、虫嫌いの人は大変でしょうね。このアリたちが大活躍するのは、動物映画で犬や猫が活躍するようなおもしろさもあります。

　基本的にコメディベースですが、悪役のダレンが冷酷まじめに世界征服を狙う悪人というところにギャップがでています。後半は割とシリアスになるのだけど「キングスマン」のように最後までギャグっぽい戦いもあるので、だれませんでした。

　もう一つ、ヒーローになったのは地球を救うということよりも、娘に父親の威厳を取り戻したいという個人的な動機だったというのが非常に親近感がわきます。まだ幼女のキャシーにとって、父親が本当のスーパーヒーローだったということはとてつもなくうれしいでしょうから、ダメオヤジの成長ストーリーとしても面白い。ただ、エピローグでアベンジャーズと本格的に絡んでいきそうな感じだったのは個人的にはちょっと残念。もっと独立したヒーロー物語を楽しみたかったなあ。