作品情報 2016年日本映画 監督:松山博昭 出演:小栗旬、柴咲コウ、山田孝之 上映時間:125分 評価★★★(五段階) 鑑賞場所:TOHOシネマズ日本橋 2016年劇場鑑賞22本目
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【ストーリー】
高校生サブロー(小栗旬)は戦国時代にタイムスリップし、自分に瓜二つで跡継ぎ争いから逃げようとしていた織田信長(小栗旬二役)から頼まれ、身代わりになる。信長となったサブローは、現代のような平和な社会にするよう天下統一に邁進する。一方、本物の信長は明智光秀と名乗り、頭巾で顔をかくして、信長の家来となる。だが、そのことを知った羽柴秀吉(山田孝之)は、「偽物を討って、本物に戻るのです」と光秀をそそのかす。(テレビ版のあらすじ)
天下統一が目前になった信長だが、同じく現代からタイムスリップしてきた松永久秀(古田新太)から焼け残った歴史教科書を見せられ、もうすぐ自分が死ぬことが運命だと知らされる。妻の帰蝶(柴咲コウ)と祝言を挙げることを決めた信長は、会場を京都の本能寺に決める…
【感想】
劇場版で予算が出たからでしょうか、合戦場面にやたら気合いが入ってました。それはまあいいのですが、信長が戦国無双のゲームのように、やったら強くて、雑魚を片っ端からやっつけるというのはどうなんでしょう。もともと小栗は表情や仕草で十分魅せる俳優だから、わざわざアクションの格好付けをしなくてもいいのでは。現代からやってきたへたれだけど、平和な世の中にしたいという意思の強さが信長の魅力だったのに、これでは、ゲームと変わりません。
また、物語を感動させようとするあまり、物語内の整合性がとれなくなっているのもマイナス。例えば、敵に囲まれて絶体絶命という場面に味方が助けに来てくれるという場面がありますが、時系列的にそれはありえないと、醒めてしまいました。クライマックスもそうで、なぜ、信長や光秀がそのような行動をとったのかというのが、まったく理解できませんでした。
ラストについても、かなり微妙。今までの積み重ねはなんだったのかと疑問を表したくなります。ドラマ版の良さが劇場版の脚本、演出でかなり失速してしまった印象は否めません。
ただ、出演者の息はぴったり。小栗と柴咲の掛け合いにみる仲の良さ、お市(水原希子)のブラコン、そして、池田恒興(向井理)、柴田勝家(高嶋政宏)ら織田家重臣たちや徳川家康(浜田岳)のコミカルな場面の数々などはテレビ版の思い出もあり、本当によかった。むしろ、へたに泣かせに走るより、こういう場面を積み重ねていったらいいのになというのが正直な感想です。
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