2016年03月17日

スティーブ・ジョブズ

 スティーブ・ジョブズの伝記映画は2013年にもアシュトン・カッチャー主演であったけど、カッチャー版はジョブズの若い頃から時系列で彼の人生を描いたのに対して、ジョブズの転機となる3度のプレゼンに絞り込んだ、ダニー・ボイル監督らしい、意欲的な作品でした。

 作品情報 2015年アメリカ映画 監督:ダニー・ボイル 出演:マイケル・ファスベンダー、ケイト・ウィンスレット、セス・ローゲン 上映時間:122分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズららぽーと横浜 2016年劇場鑑賞48本目 



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 【ストーリー】
 1984年、マッキントッシュの発表会の40分前。プレゼンのスタッフに細かく注文をつけていたスティーブ・ジョブズ(マイケル・ファスベンダー)は、「ハロー」とあいさつするはずのプレゼン機種がうまく作動しないと聞いて激怒する。

 ジョブズの腹心の部下のジョアンナ(ケイト・ウィンスレット)は、開発担当のアンディ(マイケル・スタールバーグ)とともに対応にあたるが、事態は改善しない。そこへ、ジョブズとの子供を認知しろと訴えるクリスアン(キャサリン・ウォーターストン)が、幼い娘リサ(マッケンジー・モス)をつれてプレゼン会場の楽屋に現れ、混迷の度合いはさらに深まる。

 【感想】
 カッチャー版と違って、何の説明もなく登場人物達が舞台劇さながらの口論を繰り広げていくので、ジョブズの人生をさらっとでも知っていないと難しいかもしれません。しかも、3回のプレゼン(あと2回は1988年の「NeXT Cube」と98年の「iMac」)が、それぞれ相互の説明もなくぶつ切りなうえ、肝腎のプレゼンの様子は移さないという大胆な設定。

 どこまで事実かわかりませんが、毎回、プレゼンの直前にあんな大騒動が起きていれば笑ってしまいます。しかし、創業以来の同志ウォズニアック(セス・ローゲン)との愛憎ながらの確執や、互いに社長を追放しあったスカリー(ジェフ・ダニエルズ)との会話などさもありなんという感じ。ジョブズがペプシ社長だったスカリーを口説いたときの名台詞「砂糖水の販売人で終わるのか」なども、思わぬ場面で使われにやりとします。

 それにしても、ジョブズは天才だけど嫌なやつで、ジョアンナのような何もかも分かった上で受け入れてくれる部下がいないとダメだったというのがよく分かります。彼女との信頼する同志的な関係は見事に描かれ、ケイト・ウィンスレットがオスカーノミニーされたのも納得です。もっともジョアンナはカッチャー版に出てこないので、本作で初めてしりましたが。

 また、当初は自分の子供と頑として認めなかったリサとの関係が、3つの時代でそれぞれ異なっているのも、父と娘の関係を考えさせられて感慨深い。当初は否認していたのが、リサがマッキントッシュを使っている姿をみて、初めて父親としての自覚がでたようにみえるし、「リサ」という新製品のネーミングに関する会話が変化していくのも、ジョブズの複雑な内面を表しています。

 ファスベンダーは無理にジョブズの容貌に似せようとしなかったといいますが、3回目のプレゼンでは結構、ジョブズの雰囲気が出ていました。また、セス・ローゲン、ジェフ・ダニエルズといった味のある脇を使っているのも、作品の深みを出しています。アップルに関心がある人だったら、見逃せない作品でしょう。

 なお、冒頭のA・C・クラークの予言の正確さにはびっくりしました。
posted by 映画好きパパ at 06:29 | Comment(0) | TrackBack(8) | 2016年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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