作品情報 2015年イギリス映画 監督:アンドリュー・ヘイ 出演:シャーロット・ランプリング、トム・コートネイ、ジェラルディン・ジェームズ 上映時間:95分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:川崎チネチッタ 2016年劇場鑑賞84本目
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【ストーリー】
イギリスの田舎町で仲むつまじく暮らすケイト(シャーロット・ランプリング)とジェフ(トム・コートネイ)。週末には結婚45周年を盛大に祝うパーティーが予定されている。
ところが、ジェフのところにドイツから手紙が届いた。半世紀前にアルプスで遭難したかつての恋人カチャの遺体が氷河の中から発見されたというのだ。カチャとの思い出に浸るジェフをみて、結婚前の出来事といえ心が落ち着かなくなるケイト。さらに、自分のしらないジェフの一面が見えてきて…
【感想】
半世紀前、しかも自分と出会う前のことなのに、そんなに気になるのかなというのが率直な感想。男性と女性の差なのか、それともケイトがそういった人物なのかわかりません。しかし、ジェフもあさはかというか、ケイトが気にしているのなら、もうちょっと彼女の気持ちに配慮すればいいのに、無神経に当時の思い出を語っていく。
たぶん、ジェフは45年間も同じ日々を過ごしていたから、ケイトは何もかも分かってくれると思っていたのでしょう。でも、夫婦はいくら寄り添ってもやはり他人。そこがわからなかったジェフは、無意識に結婚生活を壊していきます。このへんは僕も思い当たる節があって、とても怖かった。昔の女の思い出なんて、さっさと捨てちゃえばいいのに、男ってダメですね。
また、高齢者で体が動かなくなったと言え、煩悩はあるのですよね。名優2人のベッドシーンは驚きましたけど、若い頃の思い出の曲にあわせてダンスしたり、嫉妬のあまりおもいもかけない行動にでたりと、生々しい。元教師でしっかりものというケイトだけに、余計、動き出したら止まらない。
ほとんど2人の芝居で、大声を上げたりする場面もあまりないのですが、名優2人、特にシャーロットの表情、仕草でみせる内面の変化はすばらしいの一言。往年の名曲やイギリスの美しい田園風景をバックに、上質な作品に仕上げました。特にラストは、男女の違いをはっきりだす切れ味あるシーンで、あっけにとられました。
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