10クローバーテンフィールド・レーン

　低予算だけど迫力のあるSF映画。ただ、予告編でちょっとみせすぎちゃったのがもったいない。最後まで本当か?か分からなければもっと緊迫しただろうに。

　作品情報　2016年アメリカ映画　監督：ダン・トラクテンバーグ　出演：ジョン・グッドマン、メアリー・エリザベス・ウィンステッド、ジョン・ギャラガー・Ｊｒ　上映時間：103分　評価★★★★（五段階）　観賞場所：TOHOシネマズ日本橋　2016年劇場鑑賞132本目



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　【ストーリー】
　恋人（声・ブラッドリー・クーパー）と電話で喧嘩して、荷物をまとめて家を飛び出したミシェル（メアリー・エリザベス・ウィンステッド）は、車を運転中、事故に遭い気絶する。

　意識を取り戻すと、ベッドに手錠でつながれ、不審な大男ハワード（ジョン・グッドマン）が、「外は何者かに襲われて全滅した。ここは地下シェルターで安心しろ」といってくる。シェルターには腕をけがしたエメット（ ジョン・ギャラガー・Ｊｒ）という青年もおり、ハワードの言いなりになっていた。ミシェルはとりあえず３人の共同生活をしながら、脱出の機会を狙うが…

　【感想】
　序盤の何気ないシーンが伏線になっている脚本は素晴らしい。103分を一気に楽しめました。ハワードのいっていることは、明らかにおかしい。しかも、共同生活をしているうちに矛盾点が次々と見つかります。もしかすると、ハワードとエメットがグルになって、ミシェルを騙して監禁しているだけなのかもしれない。

　けれども、外の世界がおかしいというのも本当のようです。いったい、何が起きたのか。タイトルと予告編をみてしまうと、ここらへんの興味がそがれてしまうのですが、それでも、一体、どういう展開になるのか、ハラハラしながらみていました。ちなみに、「クローバーフィールド」の続編ではありません。

　ミシェルはデザイナーなのにとにかくタフ。特殊部隊員かと思うくらい、頭は切れ、度胸もあり、アクションすらできます。サバイバル能力が高すぎ。何でもない女性がこれだけ強い作品というのも珍しいのでは。一方、ジョン・グッドマンは体型からして出オチというか、本当にうさんくささ満載の巨漢で、すぐキレルし、怪しすぎ。

　３人の不穏ななかでの共同生活が物語の９割ぐらいをしめており、心理サスペンスとしてもみもの。何気なくゲームをしながら、互いの腹を探り合うというのは、銃弾一発なくても、優れたエンタメを作れるということですね。また、ラストは、こちらのアドレナリンががんがんでるような、ラストもよかったです。