2016年08月23日

ヒマラヤ〜地上8000メートルの絆

 昨年、日本とアメリカでもエベレストを舞台にした作品がありましたが、本作が韓国映画らしく、笑えて泣けて一番ウェルメイドにできています。実話ベースというのも驚きでした。

 作品情報 2015年韓国映画 監督:イ・ソクフン 出演:ファン・ジョンミン、チョンウ、チョン・ユミ 上映時間:124分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:ヒューマントラストシネマ有楽町 2016年劇場鑑賞177本目



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 【ストーリー】
 韓国を代表する登山家、オム・ホンギル(ファン・ジョンミン)は、ヒマラヤで遭難した韓国大学生グループを救助する。その中の一人ムテク(チョンウ)は、仲間の遺体も一緒でなければ下山したいといい、ホンギルを激怒させる。

 数年後、ホンギルの登山隊の新人にムテクが志願してきた。最初は断ったホンギルだが、ムテクの熱意と根性に折れる。そして、ともに遭難して死にそうな目にあったのを乗り越えた経験から、二人は固い絆で結ばれ、その後いくつもの山をともに登った。だが、ホンギルは足をけがして引退を決意する。ムテクは大学の後輩とエベレストで遭難。遺体も持ち帰ることはできなかった。ホンギルはムテクの妻スヨン(チョン・ユミ)ら遺族の哀しみをみて、せめて遺体を見つけようと、かつての仲間を集めて再びヒマラヤに向かう。

 【感想】
 雪崩、酸素の少ない危険な崖での吹雪など迫力ある雪山のシーンや、山頂からみた満点の星空など美しい風景は昨年みた「エベレスト」や「エヴェレスト 神々の山嶺」を凌駕していました。さらに、ホンギルとムテク、さらにホンギル隊のメンバーとの人間関係を前半で丁寧に描いていたため、後半、自分がついていれば何とか助けられたという後悔と、なんとしてもムテクを家族のもとに連れて帰ろうというホンギルの気持ちが痛いほどわかります。冒頭のムテクが遺体と一緒でないと下山しないというシーンとの対比もうまかった。

 特に、遭難シーンの怖さやそれでも山へと向かう魂の叫びみたいなものは、僕のような山の素人がみても引き込まれます。生死を何度もともにした仲間を助けたいという気持ちと、吹雪のなかの救出は二次遭難の危険があるとのかっとうも見事に描いていました。映画のモデルとなった実際のホンギルさんが、10回以上も見たほど気に入ったというのも納得できます。
 
 前半は韓国映画らしくコミカルな部分が多い。ムテクをしごくホンギルや、ホンギルの妻(ユソン)や幼い子供たちがムテクに懐くところ。ムテクが後輩のスヨンとの仲がうまくいかずやきもきするところなど、緩急の緩の部分が後半になって効果的な伏線であることが分かります。登山家の絆だけでなく家族の絆というのもうまく盛り込みました。

 また、登山隊の脇役もうまくキャラ立ちしています。ムテクの遺体の捜索隊を結成する際、最初は仕事や恐怖から断っていたメンバーが、やはり絆を断ち切れず加わっていくのも盛り上げます。名誉も栄光もなく、命の危険すらある危険な捜索隊。各メンバーそれぞれの思いが明らかになっていきます。美人ではない(失礼)、登山隊の紅一点のチョ・ミョンエ(ラ・ミラン)の使い方もうまかった。

 ただ、ウェルメイドさを優先したがゆえに、酸素ボンベはどうなったのだろうとか、そもそも二次遭難になるのだったら助けに行かないのもやむを得ないのに、助けないのは非人間的だといった気になったところもあります。実話を元にしているだけに、そのへんが気になる人もいるでしょうね。
posted by 映画好きパパ at 07:03 | Comment(0) | TrackBack(2) | 2016年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Weblog: 象のロケット
Tracked: 2016-08-23 17:24

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