作品情報 2016年アメリカ映画 監督:アレックス・プロヤス 出演:ブレントン・スウェイツ、ニコライ・コスター=ワルドー、ジェラルド・バトラー 上映時間:127分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズ川崎 2016年劇場鑑賞201本目
ブログ村のランキングです。よかったらポチッと押してください

にほんブログ村
【ストーリー】
古代エジプトでは神々と人間が共存していた。エジプトの神として、国を治めてきたオシリス(ブライアン・ブラウン)は、息子で天空の神ホルス(ニコライ・コスター=ワルドー)に王座を譲ることにする。だが、オシリスの弟で砂漠の神セト(ジェラルド・バトラー)は、オシリスを殺して、ホルスの目を奪い、自分がエジプトを支配することを宣言する。
セトは金持ちを優遇し、大部分の人間を奴隷にした。盗賊のベック(ブレントン・スウェイツ)は、セトが神殿の奥にかくしたホルスの片目にあたる青い宝石を奪うが、恋人のザヤ(コートニー・イートン)を死なせてしまう。ホルスは自分に協力してセトを倒せば、ザヤを生き返らせると持ちかけ、神と人間の冒険の旅が始まった。
【感想】
予告編をみたところ、冴えないB級アクションかと期待を下げたところ、思いがけない拾い物でした。神と人間が一緒に暮らしているという設定が物語りになじんでいるうえ、その神々が権力、愛情、欲望など非常に人間くさい。さらに、神も人間同様死んでしまうというのも意外です。人間をバカにしているくせに、ホルスはベックの機転や勇気に頼らざるをえず、バディものとしてみても楽しい。
神々のキャラもたっており、恋愛に奔放そうにみえながら実は純情一筋の愛の女神ハトホル(エロディ・ユン)、この世の創世主なのに、毎晩、宇宙で悪霊退治ばかりさせられるラー(ジェフリー・ラッシュ)、知恵の神で頭が悪いものをバカにしてるくせに、ベックにやりこめられグヌヌとなるトト(チャドウィック・ボーズマン)など、神々のやりとりだけでもシリーズ化してほしいほど。
また、セトの悪役ぶりも見事で、地獄の沙汰も金次第にしてしまうとか、おまえどこまでわがままなのか、とあきれるほど。でもバトラーがやることで、悪役だけど人間的(神的?)魅力があふれて、配下も彼のためなら命をかけるわなあ、と納得できる演技はさすがです。
アクションシーン、特に神々が魔物的な姿に変えるところは、しょぼいといえばしょぼいけれど、それでも、ベックがいるために、単に強いホルスがルーチンで冒険をこなすのだけでなく、危機一髪の連続が続くというので、SFXのしょぼさはスルーできます。冒頭のエジプトの町並みを俯瞰からみていったり、宇宙のラーの船とかは、こうしたSFXのほうが、神話ぽくてよいかも。
ある意味王道なストーリーだけど、最後の最後までどちらに転ぶか分からない作りもグッド。久しぶりにハリウッドの明朗活発王道のエンターテイメントを堪能できました。
【2016年に見た映画の最新記事】