作品情報 2016年日本映画 監督:大友啓史 出演:小栗旬、尾野真千子、妻夫木聡 上映時間:132分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズ日本橋 2016年劇場鑑賞259本目
ブログ村のランキングです。よかったらポチッと押してください

にほんブログ村
【ストーリー】
雨の日に起きた猟奇殺人事件。被害者は、生きたままどう猛な犬に喰い殺され、犬の口からは「ドッグフードの刑」というメモが発見された。さらに、不可思議な猟奇殺人が相次いで発生、被害者の共通点が判明する。次のターゲットは捜査一課の沢村刑事(小栗旬)の妻・遥(尾野真千子)だった。
ところが沢村と喧嘩した遥は小学生の息子将太(五十嵐陽向)を連れ、家出中だったのだ。必死になって遥たちの行方を追う沢村の前に、カエルの着ぐるみを着た、謎の男が現れる。このカエル男こそ、芸術と称して連続殺人を行っている犯人なのだ。知力も格闘力も優れたカエル男は、沢村たち捜査陣を翻弄する。
【感想】
「セブン」や「ソウ」などアメリカのスリラーを彷彿とさせ、大友監督特有のスタイリッシュな映像に期待も高まります。第一の犠牲者の遺体をあっけなくみせたと思うと、第二の犠牲者は拉致されるところから犯行までじっくりみせ、カエル男の残忍性と悪賢さを見せつけます。これでG指定とおもうほど残酷な場面も続き、スタッフの意気込みも感じます。
一方、小栗も当初は無頼刑事っぽいところをみせてましたが、後手後手に回っているせいで、次第に焦りをみせていきます。打つ手打つ手が裏目に出て、精神的にも病んでいく様子は、さすがにうまいですね。カエル男役の妻夫木も、彼のイメージを覆すサイコパスな演技。特殊メイクもあり、いわれなければ分からなかったでしょう。加えて、人質として恐怖に震えながらも毒づく尾野など、アクの濃い演技陣が、自分の持ち味をいかしているのはいいですね。
警察が極端な無能でなく、沢村のミスも含めて、想定範囲。松重豊はじめ、強面の俳優をそろえており、気弱な新人役の佐野周平がいいアクセント。まあ、カエル男があまりにも偶然に助けられて、警察から逃げ回れたというのもありましたが、まあ、勢いからして許容範囲と思ってました。
ところが、後半から終盤にかけ、緊迫する場面が続くのに、予告編で結構見せているから、こんな演出したって、どうせ死んでないのに、とか思わせることが何回もあります。これだけで楽しみが半減。さらに、すぱっと終わればいいのに、だらだらとエピローグ的なエピソードを積み重ねており、ここも減点でした。映画は長ければいいというわけではないのにね。
ラストは好みがあるでしょうが、僕は下に書いてあったようなラストだったら一番良かった。以下ネタバレで
松重が登場→カエル男が尾野を射殺→カエル男を警官隊が射殺、小栗も死亡。
【2016年に見た映画の最新記事】