作品情報 2016年フランス、中国映画 監督:バリー・ソネンフェルド 出演:ケヴィン・スペイシー、ジェニファー・ガーナー、クリストファー・ウォーケン 上映時間:87分 評価★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズシャンテ 2016年劇場鑑賞287本目
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【ストーリー】
大企業のワンマン社長で傲慢なトム(ケヴィン・スペイシー)は、妻のララ(ジェニファー・ガーナー)から、今年こそ小学生の娘レベッカ(マリーナ・ワイスマン)の誕生日に早く帰ってくるようきつくいわれる。
仕事のトラブルで遅くなったトムは、娘を喜ばせようと町の怪しげなペットショップにより、店主のパーキンス(クリストファー・ウォーケン)から、ふてぶてしい猫を購入する。だが、建設中の本社ビルの屋上を視察したトムは落雷にあい、猫とともに地上に落下。意識不明の重体として入院するが、なぜか猫と心がいれかわってしまった…
【感想】
全体的に雑な脚本でしたが、いろんな姿をみせる猫が魅力的。もちろんCGをふんだんにつかってるわけですが、人間の記憶があるトムは、猫になっても酒をのんで二日酔いになったり、嫌みをいいまくる前妻(シェリル・ハインズ)の高級ブランドバッグにおしっこをしたりと、自由奔放に振る舞います。それが猫だから許されるというのは、人間がいかに猫に弱いかがわかるかのもの。
また、レベッカが普段なかなかあえない父親が大好きで、寂しさをうめようと「もこもこパンツ」という名前をつけた猫を抱きしめたり、一緒に遊んだりするシーンは思わず胸がキュンとなりました。猫と少女って、大人の男を揺さぶるには最高の組み合わせかも。そして、社長不在の間に会社で繰り広げられる乗っ取りの陰謀を阻止する物語を加わり、上映時間が短いこともあり、お気楽に楽しめました。
脚本的に言うと、会社でワンマンなのはともかく、仕事に忙しくて娘の誕生日に早く帰れないというのは日本では当たり前だし、アメリカの家庭として考えると、それでも娘に好かれているのだから、わざわざ猫にならなくてもいいという気も。それこそ、娘に嫌われる瀬戸際だったとすればもっと物語が際だったでしょうに。また、悪役ももっと極悪にすればいいのに、客観的にビジネス面から見るとトムに問題があるような…
ケヴィン・スペイシーの演技は特に印象がありませんでしたが、元アクション女優なのに、猫に翻弄されるジェニファー・ガーナ−が結構おかしい。猫が自分が実はトムだと一生懸命伝えようとするのにことごとくフラグを折るというのも、コメディー部分では一番美味しかったかも。
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