2017年02月23日

傷だらけの悪魔

 女子高生のイジメをCM出身の山岸聖太監督がポップかつレトロに描き出しました。脚本が「少女」の松井香奈と知って、納得です。低予算だし、傑作とは言えないけれど、心にひっかかる作品といえましょうか。

 作品情報 2017年 日本映画 監督:山岸聖太 出演:足立梨花、江野沢愛美、宮地真緒 上映時間:97分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:角川シネマ新宿 2017年劇場鑑賞31本目



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 【ストーリー】
 親の転勤に伴い、東京から栃木県の田舎の高校に転校してきた舞(足立梨花)。クラスメイトとうまくやろうとするが、なんと中学時代にいじめて転校した詩乃(江野沢愛美)が同じクラスにいた。

 いじめっ子だった過去を暴露され、舞はクラスのリーダー的存在の優里亜(加弥乃)たちから壮絶ないじめを受ける。だが、勝ち気で頭の良い舞は、少しずつ反撃のチャンスを狙っていた。

 【感想】
 クラシックの多用や、ラストのチープな演出など、青臭いところを前面にだしていますけど、いじめがテーマなので、正面からやると辛気くさくなるし、無名若手キャストばかりなので、大仰な演出も良いということでしょう。終わった後、クライマックスに流れた、威風堂々を思わず口ずさんでいました。

 舞は詩乃を積極的にいじめたのではなく、傍観していたにすぎませんでした。しかし、地獄の日々が続き、ついに病んでしまった詩乃にとっては、他人事と何も助けてくれなかった舞も同罪です。一方、優里亜たちは、いじめっ子に制裁を加えるのは正義だと信じてやみません。そのいじめは次第にエスカレートしていき、何が正義で何が悪か次第に分からなくなります。

 そのいじめは机に落書きとか古典的なものがある一方、LINEなどSNSを使った今風のものもあり、いじめというのは昔からなくならないと言うことを感じさせます。それを逆手にとった方法というのは、今時の高校生だなあ。

 さらに、クラスがまとまるためには1人の犠牲はやむを得ないと考える担任教師・大瀬戸(宮地真緒)や、群れる弱者にはなるなと教える舞の母(川原亜矢子)など、大人の突き放した見方が子供たちの世界にも影響していきます。大人にはもう少し子供のことを見て欲しいのですが、現実のいじめをみても、教師や親の存在というのはこういうものなのかもしれません。

 足立梨花は水をかぶったり、ペンキをかけられたり、もっとひどいことも含めて体当たりの演技。無名ばかりの同級生役の若い俳優も、物語世界によくなじんでいました。ただし、エンディングロール後の映像は、これまでの物語の流れからすると、良く分かりません。あれは蛇足だったのではないでしょうか。
posted by 映画好きパパ at 06:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | 2017年に観た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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