作品情報 2016年デンマーク、ドイツ映画 監督:マーチン・サントフリート 出演:ローランド・ムーラー、ルイス・ホフマン、ジョエル・バズマン 上映時間:101分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:シネマート新宿 2017年劇場鑑賞38本目
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【ストーリー】
1945年、ナチスドイツの占領下から解放されたデンマークは、沿岸に多くの地雷が埋められていた。ラスムスン軍曹(ローランド・ムーラー)の部隊も10人ほどのドイツ捕虜を使って、除去作業を命じられるが、捕虜達は少年兵ばかりで、ラスムスンは驚く。
ナチスへの恨みや戦後の混乱で、捕虜達には満足な食事も与えられず、文字通り、砂浜にはいつくばって、手で地雷を探して除去するという原始的な方法がとられた。そのため、犠牲者が相次ぐ。最初は少年といってもナチスに対する憎しみで、過酷な態度をとっていたラスムスンだが、純粋な信仰をもつ少年兵セバスチャン(ルイス・ホフマン)と次第にうちとけていく。しかし…
【感想】
デンマークはドイツの宣戦布告をうけていないため、捕虜達は戦時捕虜としての待遇を受けられず、これほど過酷な目にあったそうです。しかし、デンマークに埋められた地雷は200万個以上にのぼり、安全宣言がでたのはなんと2012年だそう。戦争直後に数千人のドイツ兵が除去作業に従事して、半数以上が死亡か重傷をおいました。
少年兵はろくな知識ももっていないため、地雷除去も素人です。序盤に除去の方法を教わるシーンがありますが、いかにもおぼつかない手つきで、みているこちらがいつ爆発するかと心臓に悪いほど。でも現実もそうだったのでしょうね。
最初は敵として扱っていたラスムスンですが、少年達の様子をみているうちに、次第に同情の念がわいてきます。ナチス幹部ならともかく、まだあどけない顔をした子供たちばかりで、地雷の爆発で重傷を負っても、「お母さん、お母さん」と苦しんでいるわけですから。しかも、命がけで地雷原に迷い込んだ少女を助けようとしたりする姿も彼の心を動かします。
少年達にしっかりと名前を名乗らせて、彼らも一人の人間だと観客に分からせます。みな汚れていて、僕から見ると見分けにくかったのだけど、それぞれちょっとずつエピソードがあり、背景をきざませています。だから、どんどん犠牲者がでてくると、こちらの心もどんどん重くなっていく一方。
一方で、ラスムスンが犬を飼っていたり、近隣の幼い少女との交流など、心をなごませる部分もあって、緩急がついているのも、こちらも緊張感を保ったままでいられないので、助かります。
先日見た「アイヒマンを追え」では、ナチス幹部が戦後も権力を握っている様子が描かれました。それと比べると、徴兵されただけの10代の少年たちが過酷な目にあっているのをみると、戦争の悲惨さが実感されます。
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