作品情報 2017年アメリカ映画 監督:ジョーダン・ヴォート=ロバーツ 出演:トム・ヒドルストン、 サミュエル・L・ジャクソン、ブリー・ラーソン 上映時間:118分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズららぽーと横浜 2017年劇場鑑賞61本目
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【ストーリー】
1973年、アメリカの軍事衛星が南太平洋で未知の孤島を発見した。周囲は常に猛烈な嵐が起きており、これまで気付かれなかったのだ。米国の特務機関モナークの幹部ランダ(ジョン・グッドマン)は、島の秘密を知る数少ない人物だった。
ベトナムに派遣されていたパッカード大佐(サミュエル・L・ジャクソン)率いる米軍のヘリコプター部隊に護衛され、ランダ、カメラマンのメイソン(ブリー・ラーソン)、地上警護担当の元特殊部隊員コンラッド(トム・ヒドルストン)ら調査団が、島に上陸する。そこで見たのは、これまで目にしたことのない謎の生物たちと、そこに君臨する巨大な守護神、キングコングだった。ヘリコプターも全滅し、生き延びたメンバーは、島の反対側を目指す。
【感想】
舞台を現代にしなかったこともあり、10機近いヘリを一蹴するキングコングの怪力ぶりはすさまじい迫力で、自然の脅威を感じさせます。また、ベトナム戦争で負けたアメリカ軍がまた負けるというのも、最近の国際情勢を考えると意味深です。闇雲に軍事に頼るのでは負けだと。ただ、人間を食べるシーンは、後半を考えると微妙でしたが。
さらに、キングコングだけでなく、巨大なクモやタコの化け物、そして後半、キングコングの最大の敵ともなる巨大トカゲ、スカル・クローラなどが襲い掛かります。次々に生存者がやられていく描写は、まさに地獄絵図。ハラハラしながら画面から目が離せません。
一方、緩急もつけており、第二次大戦の際に不時着した米軍パイロットで、20年ぶりに文明人と会えたと喜ぶマーロウ(ジョン・C・ライリー)が良いコメディリリーフに。そして、巨乳が目立つブリー・ラーソンと、どんなときにも沈着冷静なトム・ヒドルストン、部下の復讐に燃えて狂気の表情のサミュエル・L・ジャクソンと、人間側のキャラはたっています。生き残りの兵隊たちも、活躍する場面の工夫を凝らしています。
そして、何より怪獣VS人間、キングコングVSスカル・クローラーの決戦など、まさに手に汗握る決戦の連続。米兵たちが手持ちの武器で絶望的な戦いを怪獣たちに挑む様子は、まさに怪獣映画の鏡。特撮ファンなら目が離せないでしょう。特に予算がかかるのを避けるため夜間での戦いが多かったこれまでの怪獣映画と違い、真っ昼間から(夜もあるけど)戦いがみられるというのもいいです。
一方、これまでのキングコング映画と違ったストーリーにしてあり、定番の場面がないことにも驚きました。でも、このストーリーなら当然ですね。ピーター・ジャクソン版のキングコングよりも、こちらのコングのほうが強くて迫力があって良かったなあ。
監督のジョーダン・ヴォート=ロバーツは若手ながら、日本のアニメ、特撮をリスペクトしています。旧日本軍のパイロットが碇軍平という名前ですが、名字はエヴァンゲリオンの碇シンジから、名前は任天堂の横井軍平から来ているそう。こういう日本リスペクトのテイストがあるから、おお、となるラストのカタルシスがあるのですよね。
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