作品情報 2016年日本映画 監督:耶雲哉治 出演:清水富美加、飯豊まりえ、清野菜名 上映時間:105分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:Tジョイシネマ品川 2017年劇場鑑賞69本目
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【ストーリー】
名門女子校の聖母マリア女子高等学院で、学園中があこがれていたのは、院長の娘でセレブ中のセレブ、白石いつみ(飯豊まりえ)だった。彼女の主宰する文芸サークルに入部できるのは、学院のエリートに選ばれた証しだった。
ところが、いつみが謎の死を遂げる。文芸サークルは彼女を悼んで、それぞれが小説を書くことになった。副部長の澄川小百合(清水富美加)の司会のもと、4人の部員は自分の書いた小説を朗読する。その中に、いつみの死の真相が描かれているはずなのだが…
【感想】
セレブな女子校という一種独特の世界の雰囲気をうまくすくいとり、学園の女王の死を巡るミステリーをうまく昇華しています。ただし、予告編はみないほうが良いでしょう。僕は予告編をみていなかったので、真相に結構びっくりしました。
セレブとして確立している学園のヒエラルキー。選ばれし女子高生たちは優雅な日常を過ごしています。しかし、一皮むけば、醜い人間関係が待っています。4人の部員の小説は、互いに他の部員を犯人だと示唆します。一人の部員の小説の場面が、別の部員の小説ではこういうふうな意味があるのかという多面性や伏線の張り方が本当に見事です。
また、真相については賛否両論あるでしょうが、僕はこういう話しは大好きなので、大満足。ただし、ちょっと残酷なところもあるので、そういうのが苦手な人は避けた方がよいかも。
物語の狂言回し的役割の清水は本当にうまく、若い出演者たちをまとめていた感じ。学園の女王役の飯豊も演技力、表情は見事でした。ただ、学園の女王というにはちょっと庶民的な感じがしたのがもったいない。かといって若手女優でこの人というのも浮かばないなあ。吉本美憂、小松菜々、中条あやみ、うーむ。そう考えると飯豊でよかったかな。そのほか、清野菜名、玉城ティナ、小島梨里杏、平祐奈と女子高生役の演技はみな初々しくて、満喫できました。
男性陣では顧問役の千葉雄大と学院長役の升毅がでてきますが、良い意味で重しとなって、作品の世界観を広げています。青春映画に大人は必要だというのが僕の持論ですが、本作でもまさにその通りでした。
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