2017年05月03日

パージ 大統領令

 1年に1晩だけ、殺人も含めてあらゆる犯罪が許される「パージ」というアイデアが受けて、低予算ながら全米で大ヒット、シリーズ化した「パージ」の3作目。話自体はありがちでまとまっていましたが、悪役の女子高生軍団のインパクトがものすごく、今年一番受けたキャラクターのような気がします。

 作品情報 2016年アメリカ映画 監督:ジェームズ・デモナコ 出演:フランク・グリロ、エリザベス・ミッチェル、ミケルティ・ウィリアムソン 上映時間:109分 評価★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズ日劇 2017年劇場鑑賞73本目



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 【ストーリー】
 アメリカの極右政権が始めた1年に1晩だけ犯罪が許されるパージにより、アメリカの経済成長は回復し、治安も向上していた。だが、パージの真の目的は、貧困層を合法的に抹殺することだった。

 パージで家族を殺されたローン(エリザバス・ミッチェル)はパージ廃止を掲げて上院議員になり、大統領選への出馬を決めた。パージを実施している政府は、パージのどさくさにまぎれてローンを暗殺しようとする。屋敷を刺客に襲われたローンはボディガードのレオ(フランク・グリロ)と、間一髪町へ逃げ出すが、執拗に追われる。町の小さな商店に逃げ込んだローンとレオは、店主のジョー(ミケルティ・ウィリアムソン)の協力を得て、生き残りをかけるが、店は暴徒に包囲され…

 【感想】
 1作目はイーサン・ホーク一家が、家のなかで暴徒と対決にする話し、2作目はフランク・グリロがパージに巻き込まれた一行と町を横断して脱出する話しで、3作目は両方がまじった感じだけど、1作目はホームアローンの凶悪版だったのが、ついにアメリカの政治まで風刺するというスケールアップぶりにはびっくり。ちょうどトランプ大統領当選の時流にものったかもしれません。

 パージの魅力は、主人公たちより、暴徒の方々にあるのだけど、本作はジョーに万引きを注意されて逆ギレした黒人の不良女子高生軍団。おしり丸出しの奇怪なコスチュームにチェーンソーやマシンガンを持って、店を襲撃します。ディズニーランドのパレードのような派手な電飾の車にのり、奇声を上げながら「チョコバー」寄こせという彼女たちのインパクトはすさまじい。一方、女子高生とはいえ悪人は容赦なく射殺していく主人公側もクールで、今年みたアクション映画で一番面白い対決だったかも。

 このほか、パージの日に海外からわざわざ人狩りツアーに来る連中や、遺体の回収車、ボランティアの病院など、脇の結構、細かい設定がツボに入ります。また、最初から最後まで、ヒャッハーがあらゆる武器で襲い掛かる北斗の拳ばりの世界観も最高です。

 登場人物は2のレオが引き続き主役だけど、悪役も含めてイライラさせる登場人物がいないのがいい。1作目2作目は、口だけ偽善者が仲間のピンチを招いたイライラというパターンが続いたのだけど、単純明快なアクションに徹した3作目のほうがストレスなくみられます。びっくりしたのはアメリカでは4作目が公開されるということ。実はいま僕が一番楽しみにしているシリーズ映画かもしれません。

過去作の感想は下から
1作目→ http://eigazukipapa.seesaa.net/article/423243265.html
2作目→ http://eigazukipapa.seesaa.net/article/423962419.html
posted by 映画好きパパ at 07:16 | Comment(0) | TrackBack(2) | 2017年に観た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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