作品情報 2015年カナダ映画 監督:ジョン・ケント・ハリソン 出演:エラ・バレンタイン、サラ・ボッツフォード、マーティン・シーン 上映時間:89分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ川崎 2017年劇場鑑賞91本目
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【ストーリー】
19世紀末、カナダのプリンスエドワード島の農家、マシュー(マーティン・シーン)とマリラ(サラ・ボッツフォード)兄妹は年を取って農作業が大変になったため、孤児院から男の子を養子にもらおうとした。だが、やってきたのは赤毛の女の子アン・シャーリー(エラ・バレンタイン)だった。
当惑し、最初は孤児院に戻そうとした2人だが、おしゃべりで空想好きなアンとマシューはうちとけ、マリラにとってもアンが来たことで、生きる喜びがわいてきた。やがてアンは学校に通い、同年代の少女ダイアナ(ジュリア・ラロンド)と友達になる。
【感想】
娘と一緒に行こうと思ったら、吹き替え版があまりやっておらず、一人で字幕版を見に行きました。原作者の孫娘のケイト・マクドナルド・バトラーが製作総指揮に加わっていることもあり、原作のテイストをうまくすくい上げています。
何よりも美しいのがセントエドワーズ島の景色と、そこに住む人たちの素朴な生活です。四季折々に変化する森、湖、川、そして農場の動物たち。アンも乳搾りといった農作業を積極的に手伝いますし、寝る前には神に感謝の祈りを捧げる素朴な生活。100年以上までの生活なのに、懐かしさを感じ、胸がたかなってしまうのは不思議な限りです。
そして、原作さながらの活発で気が強いけど、赤毛を気にするアン役のエラ・バレンタインはまさに物語にぴったり。ダイアナとの忠誠の誓いは原作を実写化するとこうだったのだろうな、と思わせます。また、物語をしっかりしたものにしているのは、なんと言っても名優マーティン・シーンとカナダのベテラン女優サラ・ボッツフォードのコンビ。特に、マーティン・シーンのマシューは物語に深みを与えており、まさに作品の大黒柱といっていいでしょう。
ただ、原作の終盤部分がごっそり抜け落ちているので、それは見たかったなあ。原作では重要な役割を果たすギルバート(ドリュー・ヘイタオグルー)も出番がなさすぎるし、何より、原作のクライマックスまでしっかり描いて欲しかった。ぜひとも次回作をみたいものです。
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