作品情報 2016年アメリカ映画 監督:マイク・ミルズ 出演:アネット・ベニング、ルーカス・ジェイド・ズマン、エル・ファニング 上映時間:119分 評価★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ川崎 2017年劇場鑑賞103本目
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【ストーリー】
1979年のサンタバーバラ。シングルマザーのドロシア(アネット・ベニング)は息子のジェイミー(ルーカス・ジェイド・ズマン)が15歳で思春期になり、関係性にとまどいを覚えていた。
ドロシアの家には女性カメラマンのアビー(グレタ・ガーウィグ)とヒッピー崩れのウィリアム(ビリー・クラダップ)が下宿していた。さらにジェイミーの2歳年上で近所に住むジュリー(エル・ファニング)も家にいりびたる。ドロシアはアビーとジュリーに、ジェイミーの教育係になるよう頼む。こうして一夏の強烈な体験が始まった。
【感想】
美少女の幼なじみが毎日ベッドにしのびこんできて(ただし、親密すぎるのでHはしない)、年上のパンクなお姉さんが大人への手ほどきをしてくれるって、どれだけボンクラな少年が夢を見たラノベのような生活なんだけど、マイク・ミルズ監督はそういう環境で育ったのですかね。うらやましいの一言で感想が終わっちゃいます(笑)
ただ、それだけではなく、アビーにもジュリーにも心の傷がありますし、ドロシアも母として高圧的に息子に接するのではなく、若い世代のカルチャーを理解しようとしたり、自分も母でなくて一人の女性として生活を楽しもうという描写もでてきます。学校に行くことよりも、株価を勉強させることを重視することなども、70年代の西海岸という自由な雰囲気だから、こういう生活ができるのでしょうね。
また、フェミニズム的な描写というのも当時の雰囲気を感じさせます。アビーに感化されたジェイミーが、マッチョな同級生のセックスを馬鹿にしてぼこられたりとか、そのエピソードだけで、時代がわかります。また、ドロシアが「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」を聞いて、若者たちがパンクに熱中するというのも時代ですね。
映像も工夫しており、突然、人物紹介がメタではいったり、モノローグがきたりして、平板な話を飽きさせません。なにより、サンサンと太陽がふりそそぐ西海岸というのはいいですね。まったり、楽しんで、自分もラノベの主人公になりたいなあとつくづく思わされました。
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