2017年07月31日

ヒトラーへの285枚の葉書

 第二次大戦中に、息子が戦死した夫婦がナチスとヒトラーを攻撃するビラをまいたという実話がもとになっています。世界的なベストセラーの映画化なのですが、やはり、こういう作品で葉書の文面はドイツ語なのに、話す言葉が英語だとなんとなく醒めてしまうような、

 作品情報 2016年ドイツ、フランス、イギリス映画 監督:ヴァンサン・ペレーズ 出演:エマ・トンプソン、ブレンダン・グリーソン、ダニエル・ブリュール 上映時間:103分 評価★★★(五段階) 観賞場所:新宿武蔵野館 2017年劇場鑑賞126本目



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 【ストーリー】
 1940年のドイツ。戦勝にわくなか、ベルリンにすむ中年の夫婦アンナ(エマ・トンプソン)とオットー(ブレンダン・グリーソン)のもとに一人息子の戦死の報が届く。実直な工場労働者のオットーと、国防婦人会の活動をまじめにしていたアンナだが、当初はショックで立ち直れなかった。

 やがて、オットーは葉書にナチスやヒトラーを非難する文章を書き、町のあちこちに置いて回った。1回ではなく、何度も繰り返すうちに、反戦の世論が起こることを期待してだった。無視できなくなったベルリン警察のエッシャリヒ警部(ダニエル・ブリュール)は捜査を始めるが、2人の行動は周到で捜査は難航した。

 【感想】 
 子供を奪われた平凡な労働者夫婦の静かな怒りが、命がけの反戦運動につながっていく。歴史上のほんの小さな事件ですが、人間の尊厳を踏みにじろうとする体制や権力に対して、たった2人が非暴力で立ち上がったということは特筆すべき中身でしょう。

 オットーもアンナも教養があるわけではないし、息子が戦死するまで、今の社会構造が当たり前だと思っていました。しかし、子供を失い目が覚めたことで、たとえばナチス幹部の家族は優遇されていたりとか、罪もないユダヤ人の老婦人に対して、隣人が恐ろしい態度をとるなど、社会の恐ろしさに気づいていきます。

 抵抗方法も葉書に体制批判をかいて、道ばたに置くだけですから、効果などないことは彼らにもわかっていたでしょう。しかしこれだけ大量の葉書を書き続けることで、体制に一石を投じたいという気持ちがあったのでした。簡単に捕まらない知恵をもっているのへの経緯ももふくめ、捜査責任者のエッシャリヒ警部が一番、オットーたちを恐れているように見えたのは何とも皮肉です。

 ただ、原作があるためか、脇の登場人物の心情が書ききれない部分があります。さらに、主役がイギリスのスターで英語というのは、やはりどことなくひっかかってしまいます。二人とも、特にブレンダン・グリーソンの演技はすごかったのですけど、ちょっともったいなかったかも。
posted by 映画好きパパ at 07:37 | Comment(0) | TrackBack(1) | 2017年に観た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Excerpt: 平和ではなく暴力が支配する世界になる 公式サイト http://hitler-hagaki-movie.com 実話を基にした映画 原作: ベルリンに一人死す (ハンス・ファラダ著/みすず書房)監督:..
Weblog: 風に吹かれて
Tracked: 2017-07-31 12:03