2017年08月05日

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ

 マクドナルドの創業者(ファウンダー)、レイ・クロックの伝記映画。52歳の地方周りのセールスマンが、マクドナルドを世界的な企業にするサクセスストーリーは爽快だけど、マクドナルド兄弟を追放するなど悪辣なことをしないと大金持ちにならないのだなあ、というのも率直な感想。

 
  作品情報 2016年アメリカ映画 監督:ジョン・リー・ハンコック 出演:マイケル・キートン、ニック・オファーマン、ローラ・ダーン 上映時間:115分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:角川シネマ有楽町 2017年劇場鑑賞130本目



ブログ村のランキングです。よかったらポチッと押してください

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村
 【ストーリー】
 1954年、ミキサーのセールスマン、レイ・クロック(マイケル・キートン)は売れない商品を抱え、地方周りをしていた。もう52歳だが、冴えないセールスマンのまま。しかしレイは根気と信念があれば、いつか必ず成功すると信じていた。

 カリフォルニアの田舎町のレストランからいきなり6台もの注文がはいり、驚いたレイはその店を見に行く。マクドナルド兄弟(ニック・オファーマン、ジョン・キャロル・リンチ)の開いたハンバーガーショップは、調理をシステム化して高品質の味を提供する画期的なレストランだった。レイは全国にフランチャイズ展開することを提案する。試行錯誤のうえ、マクドナルドは各地で評判になるが、フランチャイズを拡大していきたいレイと品質を保ちたいマクドナルド兄弟の仲は次第に険悪化していき…

 【感想】
 52歳という今でも十分晩年で、おそらく当時はさらに年寄り感が強かっただろうに、レイがあちこちの店を回ってもまったく売れない描写が続き、これは冴えない男だなと思っていました。それが、マクドナルド社を知り、フランチャイズ化を提案したことで、人生が一変します。もちろん、レイのアイデアがすごかったのですが、自己啓発のようなレコードで延々と「根気と信念が重要」ということを繰り返し、自分でも信じ切って、それを実現させたのがなによりすごい。人生、いくつになっても終わりはこないということでしょう。

 その一方で、人間的には好悪がわかれるところです。留守を守る妻エセル(ローラ・ダーン)にはうそをついてまで、さぞ自分が大物のようにみせます。また、フランチャイズに出資してもらった投資家はもとより、最終的には親切にしてくれたマクドナルド兄弟をもだまします。それでも、事業への飽くなき執念は感心するほど。店舗を回って、レギュレーション通りにできているかチェックし、付き柄次へとアイデアをマクドナルド兄弟に提案していきます。慎重、堅実のマクドナルド兄弟と、誇大妄想的だけどアグレッシブなレイが、水と油であり、亀裂の入る様子を丹念に描いていきます。

 そして、脱法的ともいうべき手段をレイがとることで、対立は決定的になります。でも、レイは自分の家を抵当にいれて破産寸前においやられるなど、リスクもたっぷりとっているので、その分、物を言ってやるという気迫は見ているこちらにも納得できるもの。やはり、ビジネスで大成をなすには、ここまでぎりぎりやらなければならないのでしょう。現実には成功するのはほんの一握りでしょうけど、気迫がなければ、その一握りにも入れない。

 一方で、専業主婦のエセルとの間にも溝が生まれます。エセルも協力しようとして、投資家を紹介します。しかし、自分で働かずゴルフや社交ばかりしている投資家は、店も人任せで汚いまま放置。そのため、レイは勤勉な労働者階級で、自分と同様に成功を夢見ている優秀な人たちを次々と雇っていきます。アメリカンドリームのまさに鏡といえましょう。

 こうしたレイの苦闘、夢をたっぷりみせているから、詐欺まがいの行動でマクドナルド兄弟を出し抜いても、苦さは感じるけれど、批判する気にはなりません。フェイスブックのザッカーバーグにしろ、アップルのジョブズにしろ、あくどいことをさんざんやっているわけで、こうでもしないと大金持ちにはならないのでしょうね。僕はとてもそんなことは気が弱くてできないので、大金持ちにはなれそうもありません。職業人だったら、自分自身の働き方をも示唆する秀作でした。
posted by 映画好きパパ at 06:58 | Comment(0) | 2017年に観た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。