2017年09月10日

隠された時間

予告編もみたことがなく、たまたま時間の都合があったから見ただけの作品でしたが、思いかけない広いもの。かつてのジュナイブルSFが好きな人にはぴったりの作品です。できれば、予備知識なくみたほうが楽しめます。

  作品情報 2016年 韓国映画 監督:オム・テファ 出演:カン・ドンウォン、シン・ウンス、イ・ヒョジェ 上映時間:130分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:シネマート新宿 2017年劇場鑑賞152本目



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 【ストーリー】
 小学校6年生の女の子スリン(カン・ドンウォン)は母を事故でなくし、血のつながらない義父(キム・ヒウォン)の転勤にともない、離島の学校にやってきた。転校生だということで周りから敬遠され、義父にもなつかずひとりぼっちのスリン。ある日、養護施設から同じ学校に通っているソンミン(カン・ドンウォン)と知り合う。ともに実の親がいない二人は急速に仲良くなる。

 そして運命の日、学校帰りのスリンはソンミンが同級生2人と立ち入り禁止の山を探検しようとしているのを見つけ、ついて行く。山奥の木のうろが、洞窟に通じていることを見つけた子どもたちは奥に入り、泉の中に金色に光る不思議な物体を見つける。それは巨大な卵のようだった。洞窟の外に卵を持ち出した子どもたちだが、スリンは洞窟の中に母の形見のヘアピンを忘れたために取りに戻る。再び外にでたとき、ほかの子どもたちは神隠しのように消えていた。警察や島の大人たちが必死に捜索する中、家に一人残されたスリンのもとにおびえた表情をした青年(カン・ドンウォン)が現れ、驚愕の言葉をつげる。

 【感想】(ネタバレ)
 子どもの頃、僕も自分だけ異世界にまぎれこんだらどうなるか、なんてことを想像したことがあります。子ども向けSFにそんな話もありましたし、当時のことを思い出してわくわくしました。さらに、孤独な少年少女の初恋物語が加わり、僕の好みのテイストに。中盤の冒険からサスペンス、そして何とも切ないラストまで極上のストーリーが続きます。

 一方、大人になった僕からすると、義父が悪い人ではないけれど、自分になつかないスリンにどう接して良いかわからず、心が通じないまま困惑して、事態を悪化させるのに感情移入しました。血のつながらない連れ子だから虐待や養護施設にほうりこむというのが、よくある映画のパターンですが、小心で心根が優しいがゆえに、スリンと互いにわかり合えないというのが悲しかった。

  スリン役のシン・ウンスはオーディションで大役をかちとっただけあり、実質的な主役となり、喜怒哀楽難しい役柄を演じきりました。ぱっと見、美少女というほどではないですが、ときおり、チョン・ジヒョンのようなオーラを放つのがすごい。一方、カン・ドンウォンはもう36歳なんですねえ。とてもそういうふうに見えない青春スターいう感じで、本作でも実年齢より若い役に溶け込んでいました。

以下ネタバレです。










 


 大人になった青年の正体は、神隠しにあったソンミンの成長した姿でした。ソンミンたちは謎の卵を割ったところ、不思議な力で自分たち以外のすべての時間がとまってしまったのです。最初は大喜びで好き勝手をしていた3人の子どもが、しだいに孤独に耐えられなくなる様子はみていてこちらも悲しく、怖かった。また、大人になってこの世界にもどったソンミンのいうことを、スリン以外だれも信じない孤独は、異世界にもこの世界にも居場所がなくなってしまった悲痛な現実がわかります。そして、2人の逃避行は、ロリコンの大人が少女をさらったとしかみえず、警察から追撃されます。ラスト、ソンミンがとった選択は、そのつらい場面の描写が続いただけに、見ているこちらにも重みと感動が伝わります。 神隠しの原因がはっきりしないというのも、ジュナイブルSFぽくてよかった。低予算でもしっかりしたエンタメが作れるというのは、さすが韓国映画だと実感しました。
posted by 映画好きパパ at 06:32 | Comment(0) | 2017年に観た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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