2017年10月29日

ミックス

 脚本・古沢良太、監督・石川淳一という典型的なフジテレビ映画ですが、ウエルメイドな作りになっているし、豪華な演技陣も前作「エイプリルフール」のような空騒ぎもなく、気楽に家族でみられる作品です。

  作品情報 2017年日本映画 監督:石川淳一 出演:新垣結衣、瑛太、広末涼子 上映時間:120分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズ川崎 2017年劇場鑑賞198本目



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 【ストーリー】
 幼い頃から母親(真木よう子)のスパルタ教育で天才卓球少女といわれた富田多満子(新垣結衣)。しかし、高校時代に母の死とともに卓球とはすっぱり縁を切り、どんくさいOLとなっていた。そこの同僚として入社したのが、初恋の人で卓球の全国チャンピオンの江島晃彦(瀬戸康史)。卓球をしていた過去を隠して江島とつきあいだした多満子だが、江島がミックスの相方である小笠原愛莉(永野芽郁)と浮気している現場に遭遇し、失意のまま会社を辞め、古里の田舎町に帰る。

 母が残してくれた卓球クラブは、教える人もいなくて廃止寸前だった。卓球仲間だった吉岡弥生(広末涼子)に誘われ、再び卓球を始めた彼女は、ミックスにでて江島と小笠原に復讐しようと企む。そのパートナーになったのが萩原久(瑛太)だった。ボクシングをけがでやめた萩原は、酔っ払って妻(山口紗弥加)の上司を殴り、離婚される。失意のまま山奥の高速工事で働いているなか、ある願いをもって卓球を始めたのだ。だが、2人は喧嘩ばかり。果たしてこのミックスペアはどうなるのか…

 【感想】
 素人が挑戦→挫折→猛特訓で復活→さらなる挫折→クライマックスの決戦へ とすがすがしいほどわかりやすいストーリーですが、笑える小ネタをちりばめている上、新垣結衣、瑛太をはじめ、脇役に至るまで出演者が楽しそうに演じており、120分、一気に楽しむことができました。完全な悪人がいないというのもいい。

 深みはたいしてないし、登場人物の行動もわかりやすすぎるのだけど、だれでもわかるようなテレビドラマ感覚のシナリオでも、映画館でお気楽にみられるというのは、案外悪くはありません。卓球のシーンも、対戦相手に大げさな字幕をつけたり、CGを使っているのでしょうが、猛烈なラリーの応酬が続くなど、単調に陥らないようにしています。大げさな必殺技もなく、努力すれば報われるというスポ根の王道といっていい作品でしょう。さらに、弥生ら卓球の仲間が現実では何かしら壁にぶつかっていたり、鬱屈感があるのを、卓球を通じて解消していくというのはすがすがしい。

 なんといってもがっきーの魅力がたっぷり。序盤のギャルメイクには笑いましたが、どんくさいとこんなに美形でももてないという不思議な説得力がでています。そのがっきーが大切な仲間をみつけ、いままで嫌いだった卓球に打ち込み、そして、だんだんパートナーの萩原に好意をもっていくというさまざまな表情が堪能でき、がっきーファンでなくても彼女の魅力にハートを打ち抜かれるでしょう。

 瑛太の受けの演技もさすがなのですが、謎の中華料理屋の女将をする蒼井優、「ピーチガール」に続いて性悪女路線に走っている永野芽郁といった脇役も本当に楽しそう。キャスト、スタッフが一丸となった感じをさせてくれます。短いシーンですが、水谷隼、石川佳純ら本物の卓球のトップ選手がでているのも、単にカメオ出演だけでなく、卓球を盛り上げようという感じがして好感をもてました。
posted by 映画好きパパ at 07:13 | Comment(0) | 2017年に観た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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