2017年11月17日

はいからさんが通る 前編 〜紅緒、花の17歳

 大和和紀の名作漫画を前後編でアニメ映画化。1978年にもテレビアニメになっていますが、それをリスぺくトしつつ、テンポ良い王道少女漫画になっています。当時のファンも今の若い人もきゅんきゅんするのではないでしょうか。

  作品情報 2017年日本映画アニメ 監督:古橋一浩 声の出演:早見沙織、宮野真守、櫻井孝宏 上映時間:97分 評価★★★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズ上野 2017年劇場鑑賞217本目





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 【ストーリー】
 大正時代、女学生の花村紅緒(声・早見沙織)は礼儀作法は苦手だけど剣術好きで元気いっぱい
。新時代の自由恋愛を夢見るハイカラさんだった。ところが、父の花村少佐(石塚運昇)から、生まれたときから許嫁がいると聞いてショックを受け、断固結婚を拒否する。

 幼なじみの藤枝蘭丸(梶裕貴)と遊んでいた紅緒は、木に引っかかっていた凧をとろうとして、地面に落下。通りがかった伊集院忍少尉(宮野真守)が見事キャッチして助けたものの、始めて男性に触られた紅緒は少尉を平手うちしてしまう。実は少尉こそ紅緒の許嫁だったのだ。華族でもある少尉の家に花嫁修業に出された紅緒は、なんとしても縁談を壊そうとたくらむのだが…

 【感想】
 元気いっぱい曲がったことは大嫌いだけど、実は純情で恋にもろいヒロインが、非の打ち所のないイケメンと出会い、最初は反発するものの、次第に惹かれあっていくという少女漫画の王道。しかも、紅緒は剣道は強いが、酒乱だというとんでもない女の子。にもかかわらず、少尉と恋に落ちていく姿は見ているこちらをきゅんきゅんさせます。

 しかも、運命のいたずらか、2人の間には過酷な運命が待ち構えています。40年前のアニメでは途中で打ち切り(モスクワ五輪中継のためと原作者はインタビューで話しています)最後まで描かれなかったけど、本作は前後編でラストまで描かれるというのだから、後編に向けて期待が高まります。

 惜しむらくは上映時間が短いため、ダイジェストのように思えてしまうところで、もう少し伊集院家でのドタバタを描いてほしかった気もします。紅緒の親友の北小路環(瀬戸麻沙美)や、美人芸者の吉次(伊藤静)との絡みを見たかったし、悪役の印念中佐にはもっと悪巧みをしてほしかった。それでも、今から100年前の時代、これほど生き生きした女の子が活躍する大正ロマンにひたれるのはうれしい限りです。

 また、制作がオリジナルと同じ日本アニメーションということもあり、前作への目配せもすばらしい。ナレーションに、オリジナルで少尉役だった 森功至を起用。エンディングロールでは、ギャグキャラの酒呑童子らも登場。さらに、オリジナルの主題歌がインストルメンタルで流れたときは、胸が熱くなりました。

 キャラデザは今風に変わっていますが、変に萌えふうにこびることなく、少女漫画の王道を通しています。声優も若手からベテランまで、物語にあったメンバーがそろっており、唯一、宮野真守はオリジナルの森に比べると線が細いかと思いましたが、原作の少尉の年齢からしても、こういう若いほうがいいと思い直しました。

 後編が今から待ち遠しくてなりません。
posted by 映画好きパパ at 07:05 | Comment(0) | 2017年に観た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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