2017年12月12日

gifted/ギフテッド

 ギフテッドとは神から天才的な才能を与えられたという意味で、天才的な数学の才能を持つ少女と育ての親の物語。平凡に生きるのと、孤独な天才の道を歩むのとどちらがいいか、答えが出ないけど、自分の娘が天才でなくてよかったと思いました(笑)

 作品情報 2017年アメリカ映画 監督:マーク・ウェブ 出演:クリス・エヴァンス、マッケナ・グレイス、リンゼイ・ダンカン 上映時間:103分 評価★★★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズ川崎 2017年劇場鑑賞237本目



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 【ストーリー】
 小学校に入学したばかりの少女メアリー(マッケナ・グレイス)は天才的な数学の才能の持ち主だった。担任のボニー(ジェニー・スレイト)が高校の問題を出してもすらすら解いてしまう。学校側は普通の小学校では天才児は扱えないと、天才児を集めた私立学校への転校を勧めるが、メアリーの育ての親フランク(クリス・エヴァンス)はかたくなに断るのだった。

 実はメアリーはフランクの姉ダイアンの子。だが、ダイアンは厳しい母イブリン(リンゼイ・ダンカン)に勉強以外は許してもらえず、数学の研究者になったものの自殺してしまったのだ。姉の遺言でメアリーを普通の子として育ててほしいと頼まれたフランクは英才教育などもってのほかだった。そこへ、メアリーに数学の才能があると聞きつけたイブリンが現れ、フランクに親権を渡すよう訴訟を起こす。

 【感想】
 天才ゆえの悲劇というのは「博士の愛した数式」のようにこれまでも描かれてきました。もし、幼い子どもが天才だと分かった場合、周囲はどうすれば良いのか。マーク・ウェブ監督は教育とは何か、愛情とは何かという普遍的なテーマにつなげています。天才児とわかれば小学生で大学に入れるアメリカですが、同世代の友人は一人もおらず、ひたすら勉強の毎日。かといって、数学の歴史を変えるほどの天才になる可能性があるのに、普通の学校でくすぶらしてもいいのか、とどちらが正しいのか簡単に答えがでません。

 メアリーは数学こそ天才ですが、隣家のおばちゃん(オクタビア・スペンサー)と音楽番組をみて一緒に飛び跳ねたり、片目の猫フレッドをかわいがったりと、それ以外はごく普通の女の子。さらに、下級生をいじめるいじわるな男の子には敢然と立ち向かう勇気ももっています。数学以外は年相応の女の子なだけに、フランクの悩みも深まります。笑えたのは、周囲の子どもたちの「グッドモーニング〜 ミス エリザベース〜」に、周りはなんてガキだろうという顔をするメアリーが、ある強烈な場面でこの台詞をいうこと。ちょっとませたけど、まっすぐないい子であることを強烈に印象つけます。

 さらに、イブリンとの関係も複雑。結婚により数学者としてのキャリアをたたれた彼女にとり、自分の娘は自分の夢をかなえる身代わり。その娘が失敗すれば孫が身代わりと考えます。ゆがんだ感情であるけれど、イブリンは金持ちで、フランクはフロリダのしがないヨットの修理工。ピアノがほしいというメアリーの願いすらかなえられません。もちろん、カネだけがすべてではないですが、カネがないゆえの不幸というのもあります。親権裁判でフランクが医療保険に入っていないことが明かされますが、もしメアリーが難病にかかったらと考えると、イブリンの生活環境のほうがよいともいえます。まさに正解のない物語。

 ただ、マーク・ウェブ監督はフランクとメアリーの親子に近い関係を丹念に積み重ねていきます。時には口論になったり、互いにうざく感じることもありますが、フランクはメアリーに誠実に接します。「神はいるのか」という哲学的な話から、自分は望まれて生まれてこなかったのではとショックを受けるメアリーに、ちゃんと生まれることの大切さを教えるところまで、フランクの愛情深さがストレートに伝わってきます。それだけに、愛情だけでは育児ができないという現実は考えさせられます。

 クリス・エヴァンスはマッチョなイメージしかなかったけど、こういう内面に知性と父性を備えた役もできるのだなあ。でも、なんといっても本作はマッケナ・グレイスの魅力でもっています。演技の天才といってもいいでしょう。前歯がかけていて親しみをもたせるところも、すごすぎます。すべての親と子にみてもらいたい名作でした。
posted by 映画好きパパ at 06:54 | Comment(0) | 2017年に観た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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