2017年12月17日

ビジランテ


 ずっとゴジラシリーズの悪役、ビオランテだと思っていましたが、自警団という意味の英語だそう。地方都市の閉塞感はわかるけど、ここまで無法地帯なのかなあ。

 作品情報 2017年日本映画 監督:入江悠 出演:大森南朋、鈴木浩介、桐谷健太 上映時間:125分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:テアトル新宿 2017年劇場鑑賞241本目



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 【ストーリー】
 埼玉県の地方都市。家庭内暴力をふるう父の神藤(菅田俊)に耐えかねた一郎、二郎、三郎の幼い兄弟は反抗して、ナイフで父に切りつけた後、家を逃げ出すが捕まってしまう。しかし、一郎だけは家を逃げ出し、そのまま戻ってこなかった。

 30年後、父の後をついで市議になった二郎(鈴木浩介)は、父の葬儀の席上、神藤家の土地が大型開発の用地になっているため、遺産相続をきちんとしろと市議会の大物・岸(嶋田久作)からいわれる。地元でデリヘル業者になっている三郎(桐谷健太)は、二郎のいうことを聞いたが、家出していた一郎(大森南朋)が30年ぶりに帰郷し、土地の所有権を主張する。変わり果てた一郎は兄弟のいうことをきかない。土地をめぐって地元暴力団も加わり、激烈な抗争が始まる。

 【感想】 
 東京に近いけど東京圏にはなりきれない埼玉の地方都市特有の閉塞感というのは伝わってきます。どこの家に生まれたかが大切で、地元出身者でつるみ、能力のない人たちは暴力にはけ口を見いだす。埼玉が舞台だけど、日本中にこういう雰囲気は残っているでしょうね。

 重苦しい雰囲気の中、血で血を洗うような事態に陥るのだけど、三兄弟が流れるままというか、主体性にかけているところが、余計、事態を悪化させるのも日本的。ただ、主観的な映像が流れる二郎、三郎についてはそれでもいいかもしれないけど、一郎については何だったのかよくわからないうえ、怪物的なところもあっけなく、ちょっと肩すかしな感じでした。

 また、タイトルの自警団は、市議の二郎が町の伝統として受け継がれる象徴として登場します、しかし、団長の二郎は、自警団と外国人グループとが小競り合いに発展していくなか、ここでも非力に押し流されるだけ。はがゆさみたいなのは感じましたが、二郎についても鈴木の小動物のような表情だけで内面が特に吐露されないんですよねえ。

 市議の連中にしても、やくざにしても、小悪人というか小さな町の小さな争いに懸命になるという感じで、スケールのなさはリアルなのかもしれませんが、このあとに「ありふれた悪事」をみてしまったので、ちょっとしょぼく感じてしまいました。

 3兄弟役の大森、鈴木、桐谷はそれぞれさすがはこの人、と思わせましたが、予想外によかったのが二郎の妻役の篠田麻里子。あまり演技ができるというイメージがなかったのだけど、俗物でありつつしたたかで、夫を手玉にとりつつ、自分たちの家族を守ろうとする手負いの獣みたいな感じがすばらしかった。これをきっかけに彼女が映画女優の道を歩んでいくようになるかもしれません。
posted by 映画好きパパ at 06:19 | Comment(0) | 2017年に観た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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