作品情報 2017年日本映画 監督:山崎貴 出演:堺雅人、高畑充希、堤真一 上映時間:129分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズ川崎 2018年劇場鑑賞6本目
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【ストーリー】
魔物や幽霊が人間と仲良く暮らしている不思議な町・鎌倉。小説家の一色正和(堺雅人)と結婚して、この町にやってきた亜希子(高畑充希)は不思議な現象の数々に最初は驚いていたが、徐々になれてきた。
ところが、ある日、死神(安藤サクラ)がやってきて、驚くべきことをつげる。亜希子の魂と心が離ればなれになってしまい、死者とみなされ黄泉の国に連れて行くというのだ。正和は彼女の魂を取り戻そうと、黄泉の国へいくのだが…
【感想】
どこかで聞いた話だけど、高畑、堺、そして編集者役の堤真一らが役柄にぴったり。温かい気持ちになりながら鑑賞できます。特に高畑はこういう役はお手の物で、堺に対してラブラブで頼りなさそうな一方で、芯をもった女性であることがよくわかります。ただ、高畑と堤となると、ドコモのCMで愛人関係なので、ちょっと頭をよぎってしあいましたが。
細かいいくつかのエピソードを重ねつつ、それが終盤に収束していくつくりもよかった。たとえば、鎌倉警察署には霊能力を活用した捜査が行われ、一色も協力しているのだけど、それが後段でしっかりいかされている。また、予告編にもある貧乏神(田中泯)とのコミカルなやりとりも、ちゃんと回収しています。いずれも、驚きはないけれど、安定した作りになっています。
物語のテーマは夫婦愛。一色夫妻だけでなく、長年連れ添って霊界から夫(橋爪功)を見守る老女(吉行和子、家族はつらいよの組み合わせですな)や、末期がんを告知されたのに、自分より妻(市川美和子)を心配する本田といった心暖まるエピソード、逆に財産ほしさに妻を殺害する残忍な夫(木下ほうか)などさまざまな夫婦を見せます。心から愛せるパートナーと巡り会って連れ添うことがどれほどすばらしく、切ないことなのか、素直に伝わってきます。
また、鎌倉を舞台にしているだけあって、黄泉の国へ行くのが江ノ電の車両を使ったりとか、大仏をはじめ名所があちこち映ったりして、ご当地映画の側面もあります。本当に、鎌倉にはこういう秘密があるのではという気持ちにもなりました。細かいところを気にせずに、温かい気持ちになりたいのならば、夫婦でもカップルでも楽しめる作品といえましょう。
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