作品情報 2017年日本映画 監督:瀬々敬久 出演:佐藤健、土屋太鳳、薬師丸ひろ子 上映時間:119分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズららぽーと横浜 2018年劇場鑑賞16本目
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【ストーリー】
自動車工の尚志(佐藤健)は慣れない合コンで妙にきまじめな麻衣(土屋太鳳)と出会い、恋に落ちる。婚約して結婚式場も予約した2人だが、ある日、麻衣が原因不明の病気で倒れて、意識不明になってしまう。
植物状態のままの麻衣を何ヶ月も連日、見舞う尚志に、麻衣の両親(杉本哲太、薬師丸ひろ子)は自分の幸せを見つけるようにすすめるが、尚志はあきらめない。やがて、麻衣は目を覚ます。だが、最近の記憶は抜けており、尚志のこともだれだか分からず…
【感想】
タイトルと実話だということから結末は想像がつくのだけど、そこに至るまでの過程をしっかり描いており、特に、人を愛することはどういうことなのか、尚志、麻衣両方の立場だけでなく、親子や家族についてもかんがえさせられました。
きまじめだけど心優しい麻衣が、病気の悪化でどんどん顔がむくんで、意識不明のままけいれんする様子は、これまでうるさいコメディエンヌの印象が強かった土屋太鳳のイメージを一変させます。というか、こういう役柄のほうが彼女に合っているのでは。序盤の尚志と愛をはぐくむ乙女の表情、闘病生活、そしてリハビリの苦しさとそれぞれきちんと演技を切り替えて、説得感をもたせたのはさすが。
尚志役の佐藤健も、トップクレジットですが、あくまでも麻衣の回復をサポートする控えめな役柄に徹しており、それでいて、彼女を愛する気持ちが心の芯で燃えていることがよくわかります。この2人の組み合わせはうまいマリア−ジュになっていました。杉本、薬師丸の親として難病の娘にどう向き合うか、覚悟を持たせた演技も良くできています。さらに、尚志の上司役の北村一輝、同僚の浜野謙太、ウエディングプランナー役の中村ゆりら脇もしっかりしています。
ベタな部分は残しつつ、突き放したようなトーンで難病を描く作品は意外に少ないので貴重かも。岡山市と小豆島という地方色豊かなロケ地もうまく物語に溶け込んでいました。ただ、携帯のシステムについてはあれ?と思ったのだけど、ここも実話なのかなあ。
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